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主要スポーツ上場6社、2020年3月期 『第2四半期』 連結決算まとめ
増益達成が過半数を上回る

update: 2019/11/15

スポーツ上場6社、2020年3月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

スポーツ上場6社、2020年3月期
第2四半期 財務数値一覧(表1)

主要なスポーツ上場企業6社の2020年3月期第2四半期が出揃った。増益を達成した企業が過半数を上回ったが、海外ビジネスは政情不安の影響もあり、まだら模様となった。増収増益を達成した企業は3社だった。

海外ビジネスはまだら模様

対象とした企業は、美津濃(ミズノ)、デサント、ゴールドウイン、ゼット、グローブライド、ヨネックスの6社(順不同)。参考に、決算期が異なるアシックスの第2四半期も一覧に加えた(表1を参照)。各社、強化分野が異なることが多いこと、海外ビジネスで拠点にする地域が異なることもあり、収益に及ぼす影響は画一的ではない。ミズノ、デサント、ヨネックスは海外ビジネスの比率が比較的高いが、ゴールドウイン、ゼットは国内ビジネスが主体だ。

スポーツ上場6社、2020年3月期 第2四半期 セグメント別売上高一覧(表2)

スポーツ上場6社、2020年3月期
第2四半期 セグメント別売上高一覧(表2)

ミズノは、国内ビジネスが伸び悩んだが、懸案だった米州ビジネスが回復軌道に乗ったほか、アジアの中国ビジネスの効率化が進んだことから、増益を達成した。国内の競技スポーツは全般的に苦戦したが、「バドミントン、卓球は健闘した」(水野明人 代表取締役社長)。世界的にゴルフクラブやランニングシューズは健闘した。ワーキングビジネスが好調な推移だった。

デサントは、主力ブランドの「デサント」が好調に推移した。収益の大きな柱になっているデサントコリアは、上期(1-6月)は現地通貨ベースで2%増と健闘した。しかし、7月に発生した日本製品の不買運動の影響が大きく、下期は苦戦傾向である。一方、Anta社と共同で展開する中国における「デサント」ブランドは好調だ。上期(1-6月)だけで売り上げが倍増し、黒字転換を果たした。

ゴールドウイン、2ケタの増収・増益に

ゴールドウインは、主力のアウトドア事業が主力ブランド「ザ・ノース・フェイス」を中心に好調で、2ケタの増収増益を達成した。通期見通しも上方修正している。今秋、日本で開催されたラグビーワールドカップの波及効果も大きい。日本代表チームをサポートする「カンタベリー」が好調だった。

ヨネックスは、主力の「バドミントン」が好調だったこともあり、増収を達成した。先行投資を実施した影響で減益に至ったが、ビジネス自体は安定している。アジアのビジネスも5%増と堅調な推移だった。

ゼットは増収増益となった。主力の卸ビジネスが、208億9,500万円(3.4%増)と堅調な推移だった。競技シューズやサッカー用品は苦戦したが、野球・ソフトボール用品が前年度から引き続いて、堅調に推移した。