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アシックス、2019年12月期 第2四半期
経費減が進み、減収増益に

update: 2019/08/06

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決算会見に臨むアシックスの廣田康人社長

決算会見に臨むアシックスの廣田康人社長

アシックスの2019年12月期 第2四半期(1-6月)連結決算は、微減収増益となった。売上高は為替の影響を除くと4期ぶりの増収を達成した。懸案だった北米が下げ止まりの傾向。日本地域はほぼ前年並みだった。

北米が下げ止まりの傾向

連結売上高は1,872億400万円(2.9%減)の減収。為替の影響を除くと、4億円のプラスで、0.2%増の微増収となる。売上総利益率(粗利率)は47.6%(0.5ポイント減)と微減。販管費率が43.0%(0.7ポイント減)と低下したこともあり、営業利益は85億8,900万円(1.1%増)と微増益となった。

アシックス、2019年12月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

アシックス、2019年12月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

経常利益は、為替差益11億1,500万円の計上もあり、99億6,800万円(53.5%増)と大幅に回復した。四半期利益は55億400万円(60.9%増)だった。

今期からセグメント領域を大きく変更している。表2に地域別、カテゴリー別の売上高をまとめているが、地域別では日本と欧州(EMEA)を除き、全て対象領域を変更している。米州から「北米」を抜き出したほか、東アジアから中国・台湾・香港を抜き出して「中華圏」に再編した。後述するカテゴリー別のセグメントと併せ、純然たる前年同期との比較が難しい点に留意されたい。

懸案だった「北米」は下げ止まりの傾向が見られる。売上高が389億7,100万円(2.5%増)と14四半期ぶりに前年比を上回った。しかし損益面はまだ赤字である。欧州は売上高466億5,100万円(10.7%減)、営業利益10億4,600万円(64.1%減)と苦戦した。