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adidas Group、2018年12月期 連結決算
伸び率が低下するも、増収増益を達成

update: 2019/03/15

adidas Group、2018年12月期 財務数値一覧(表1)

adidas Group、2018年12月期
財務数値一覧(表1)

adidas Group(アディダス・グループ)の2018年12月期の連結決算は、前期に比べ伸び率が低下するも、増収増益を達成した。主力の欧州が伸び悩んだが、北米及びアジア・太平洋地域が健闘した。ブランド別では「adidas」が増収し、「Reebok」が減収となった。

主力の欧州ビジネスが伸び悩む

連結の売上収益は、219億1,500万ユーロ(約2兆7,393億7,500万円、1ユーロ=125円で換算)、3.3%増。売上総利益率(粗利率)は、51.8%(1.4ポイント増)と改善した。販管費率が41.9%(0.5ポイント増)と増加したが、粗利率の増加幅が大きかったこともあり、営業利益は23億6,800万ユーロ(約2,960億円、同)、14.4%増で2ケタの増益を達成した(表1を参照)。

税引前利益は、23億7,800万ユーロ(約2,972億5,000万円、同)、17.6%増と2ケタの増益だった。当期純利益も17億200万ユーロ(約2,127億5,000万円、同)、55.1%増と高い伸びを示した(表1を参照)。

adidas Group、2018年12月期 地域別・ブランド別売上高(表2)

adidas Group、2018年12月期
地域別・ブランド別売上高(表2)

地域別の売上高は、今期からセグメントが若干、変更されている。欧州及びアジア地域が集約される形となった。主力の「Europe」(欧州)は、売上高58億8,500万ユーロ(約7,356億2,500万円、同)、0.8%減と伸び悩んだ。

「North America」(北米)は、同46億8,900万ユーロ(約5,861億2,500万円、同)、9.7%増と2ケタ近い増収を達成した。日本を含む「Asia-Pacific」(アジア・太平洋)地域は、同71億4,100万ユーロ(約8,926億2,500万円、同)、11.5%増と好調な推移だった。その他の地域は2ケタの減収と苦戦した(表2を参照)。

財務面は安定している。商品回転率が3.0(0.2ポイント増)と増加したほか、手元流動性比率が1.2(0.3ポイント増)と改善した。自己資本は増加したが、総資産も増加したため、同比率は低下している。

通期は、売上収益が5.0-8.0%増──約233億8,900万ユーロ(約2兆9,173億7,500万円、同)前後になる見通しだ。