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主要スポーツ上場企業6社、2019年3月期 第2四半期まとめ(下)
国内主力のゴールドウイン、ゼットが健闘

update: 2018/11/19

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スポーツ上場6社、2019年3月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

スポーツ上場6社、2019年3月期
第2四半期 財務数値一覧(表1)

主要スポーツ上場企業6社の2019年3月期第2四半期連結決算まとめ。国内市場が主力のゴールドウインとゼットが健闘した。数期前のアシックスやデサントは国外ビジネスに後押しされて好決算を達成していたが、今期は足を引っ張られている。

アウトドア事業がけん引役に

対象にした企業は2019年3月期の第2四半期(上期)決算を迎えた美津濃(ミズノ)、デサント、ゴールドウイン、ヨネックス、ゼット、グローブライドの6社(順不同)。参考に、決算期の異なるアシックスの第2四半期決算も併載した(表1を参照)。

ゴールドウイン、ブランド事業別 通期見通し(表2)

ゴールドウイン、ブランド事業別
通期見通し(表2)

ゴールドウインは主力のアウトドアビジネスが好調に推移し、2ケタの増収を達成した。利益面も大幅な増益を達成している。主力の「アウトドア関連」事業の売上高は234億2,400万円(26.7%増)だった。全売上の70.1%を占める大黒柱だ。天災が相次いだ今シーズンだが、「ザ・ノース・フェイス」「ヘリー・ハンセン」ブランドなどを中心に、春夏商品の消化が順調に進んだ。

秋冬商戦の立ち上がりも順調で、第2四半期及び通期の業績見通しを上方修正している。通期でも、アウトドアビジネスがけん引役になる見通しだ(表2を参照)。併せて、中期経営計画の目標数値も上方修正した。中計の最終年度の数値目標は、売上高900億円(100億円増)、営業利益110億円(45億円増)、経常利益115億円(42億円増)、ROE15.0%以上(3.8%増)にそれぞれ修正している。

同社の強みは、SPA的な発想に基づくバランスの良い自主管理売り場と卸売展開、および直営店だ。棚卸資産(在庫)の管理の精度、販売ロスの削減が進み、年々利益体質が強化されている。商品回転率は2.6、粗利率は50.4%で、デサントの数値と大きく変わらないが、販管費率が40%台前半に抑えられている。