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上場スポーツメーカー、2018年度業績まとめ【外資編】(上)
ナイキ、アディダス、プーマ、往年の主力ブランドが健闘見せる

update: 2018/07/03

上場スポーツ主要企業、2018年度 財務数値一覧(表1)

上場スポーツ主要企業、2018年度
財務数値一覧(表1)

世界規模で展開する主要上場スポーツメーカーの最新の決算業績を改めて集計した。6月末に公表されたナイキ社の2018年5月期決算を加えた、計4社(ナイキ、アディダス、プーマ、アンダーアーマー。参考としてドメスティック企業で最大売上規模のアシックスを加えている)を対象にした。

世界1位、2位の情勢は変わらず、3位争いが激化

決算期がナイキ社だけ5月期のため、他の3社と対象期間のずれがあることに留意されたい。年間の業績推移を比較するにあたり、最新のフルイヤー(FY)=会計年度(1年間)の業績を比較・対照する機会だと考え、主要各社の業績を列挙した(表1を参照)。なお、円ベースへの換算は、各社の期末時の為替レートを参考にした。

世界規模で見た場合、ナイキ社が連結売上高363億9,700万米ドル(約3兆9,308億7,600万円、1米ドル=108円で換算)、6.0%増で、引き続き1位を独走している。2位はアディダス社で、グループ全体の連結売上高は、212億1,800万ユーロ(約2兆8,644億3,000万円、1ユーロ=135円で換算)、14.8%増と健闘。1位のナイキ社を追いかけている。

国内スポーツ上場6社、2018年3月期 財務諸表(表2)

国内スポーツ上場6社、2018年3月期
財務諸表(表2)

3位は混戦状態だ。数年来、プーマ社、アンダーアーマー社、アシックスの3社が文字通り“三つ巴”のシェア争いを繰り広げている。直近の2017年12月期(各社いずれも12月期)の業績を見比べてみると、プーマ社は連結売上高が41億3,500万ユーロ(約5,582億2,500万円、1ユーロ=135円で換算)、14.0%増と2ケタの増収だった。アンダーアーマー社は、連結売上高が49億7,600万米ドル(約5,573億1,200万円、1米ドル=112円で換算)、3.1%増と増収を達成した。営業利益は2,700万米ドル(約30億2,400万円、同)、93.5%減と大幅な減益に至った。税引前損益は1,000万米ドル(約11億2,000万円、同)と損失を計上した。アシックスは連結売上高が4,001億円(0.3%増)。営業利益は195億円(23.2%減)と減益に至った。

3位グループの売上規模のみを見た場合、プーマ社は約5,582億2,500万円。アンダーアーマー社は約5,573億1,200万円。アシックスは4,001億円。プーマ社とアンダーアーマー社がほぼ同規模で並んでいる。(続く)