ユニチカトレーディング、2021年春夏展
製品事業も強化する方針
update: 2019/12/24
ユニチカトレーディングは機能素材ビジネスにおいて、今後は、製品事業にも力を入れる方針だ。2021年春夏展では、夏の暑い環境下で、快適性を確保できる新しい機能素材を提案した。トレンドになりつつある、エコ対応の再生素材にも力を入れている。
アスレチックが微減、アウトドアは堅調な推移
同社のスポーツ関連素材ビジネスは、アスレチックが微減、ゴルフが下降傾向、輸出が苦戦したが、アウトドアが堅調だった。アパレル各社が発注を抑えている傾向があるようだ。輸出は、韓国向けの受注が不買運動で減少した影響もあった。
2021年春夏展で新たに提案した素材の1つが、「ノスティ™」。汗をかいても生地が肌に張り付きにくい構造のニット、シャツ地だ。素材はポリエステル100%で、編み組織を工夫して、肌離れしやすくした。
エコのトレンドを意識した素材では、ひまし油を原料にしたナイロン生地の「キャストロン®」。織物生地では、植物由来の撥水剤を含んだ加工「バイオメカ™」を提案した。使用済みPET素材や廃材を再利用した「エコフレンドリー」も継続した提案の1つだ。
シーズン性に適した機能素材の開発を基軸に今後は、トレンドのエコ関連素材も強化する方針。また、生地から製品まで一貫した生産体制を採用する素材メーカーが増えている現状を考慮。同社も製品事業の強化を進める。インドネシアを中心に、生産体制の充実を図る構えだ。