東洋紡グループ繊維総合展、2020年秋冬シーズン
テーマは「FARM(ファーム)」、スポーツ向けに新素材を提案
update: 2019/06/03
東洋紡が2020年秋冬シーズン向けの繊維総合展を開催した。テーマは「FARM(ファーム)」で、人と環境、未来に配慮した素材がサブテーマ。東洋紡STCでは、スポーツ向けに新素材を提案した。
得意の混紡糸で新機能を開発
2度目の開催である繊維部隊の総合展。スポーツをはじめ、インナーやユニフォーム、寝装、日本エクスラン工業などの機能素材を横軸で集約・編集し、幅広い顧客へ提案した。同社グループの素材力を最大限に発揮する目的があるほか、新規の受注を拡大する狙いもある。実際、インナーの要素を採り入れてスポーツシーンで活用するという具体的な効果も表れつつあるようだ。
スポーツ向け機能素材を開発する東洋紡STC。アスレチック向けでは、新素材を提案した。その1つが、「リノフレックス™」で、耐摩耗性と快適な着用感を兼ね備えたアウターニット用素材。外側に異形断面のフィラメントを配することで、抗スナッグ性、耐摩耗性を向上させた。肌面はボリュームのある加工糸を配して、厚みを持たせ、着心地をソフトに仕上げた。
「メカニカルウール™」は、日本エクスラン工業のアクリル素材を採用した。ウールに近い特性を持ちつつ、取り扱いが容易になった。ソフトで弾発性のある風合いで、トレンドの杢感も表現することができる。「ニュートロン™」は、ストレッチ性を持つ改質ポリエステル素材「テクニスタ®48」を使用した綿との混紡糸だ。綿の風合いを持ちながら、改質ポリエステルによるストレッチ性を有する。