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ゴルフウエアブランド、2019年春夏展まとめ(下)
独自の世界観を追求するブランドも

update: 2018/10/23

個性的なブランドの世界観が強みの 「ダンスウィズドラゴン」

個性的なブランドの世界観が強みの
「ダンスウィズドラゴン」

ゴルフウエアブランドの2019年春夏展示会の傾向をまとめた。ファッションのトレンドを採り入れた企画やデザイン性重視のウエアとは別に、ブランド観を発信することに傾注した企業もある。

世界観の発信をさらに強化

機能性は標準装備で、各ブランドの世界観に適したデザイン性やファッション性を商品企画に反映させることが当たり前になったゴルフウエア。プリント柄やリゾートテイストなどが増え、売り場では同質化が懸念されている向きもある。歴史は繰り返されるが、昨今のゴルフウエア市場はそろそろ、次の新しいトレンドやデザインを模索する時期に差し掛かっているようだ。

ウィッツが手掛ける「ダンスウィズドラゴン」は、その個性的なデザインやブランド観で定位置を確保している。商品企画では、機能性素材やトレンドを押さえているが、やはりブランドの世界観の発信が強みになっているようだ。同ブランドはタウンユースと言うより、グリーン上で映える舞台衣装の観がある。2019年春夏シーズンでは、“百貨店の各フロア”をイメージしたデザインを採り入れている。こうした“遊び感覚”のあるデザインも、同ブランドの人気につながっているようだ。

次世代ゴルファーを意識する 「アンパスィ」

次世代ゴルファーを意識する
「アンパスィ」

ブラックアンドホワイトスポーツウェアの「アンパスィ」は、「ブラック&ホワイト」の姉妹ブランド。感度はやや若くし、次世代ゴルファーの取り込みを意識している。19年春夏シーズンでは、“カーニバル”をテーマに商品を企画した。積極的に機能性素材も採用している。

全方位で強化を図る 「マンシングウェア」

全方位で強化を図る
「マンシングウェア」


デサントは2019年春夏シーズンの商品企画を公表していない。足元の2018年秋冬の取り組みを中心にまとめてみる。百貨店チャネルで主力の「マンシングウェア」は17年秋冬で94%と苦戦した。18年秋冬では105%と増収を計画している。18年秋冬シーズンは、百貨店を中心に主力ショップを強化するほか、銀座の旗艦店の展開、自社ECサイトのリニューアルを実施した。商品ではグローバル企画を強化。「One Thing」シリーズの拡充、協業品、全社横軸展開の機能素材「ヒートナビ」の強化など、全方位でブランドの強化を図っている。

「ランバン スポール」の18年秋冬は、百貨店の売り場拡張、新規顧客獲得、着用シーンが広い「アベニールライン」の拡充、「スポールライン」の高感度化、「ヒートナビ」拡大が主な取り組み。「デサントゴルフ」では、主要7都市の百貨店ショップを拠点化し、シェアの拡大を図る。主力のゴルフチェーン店では、ショップインショップ化による差別化を進める。復調してきた「ルコックゴルフ」では、ブランドストア政策を推進する。「カッター&バック」は、“本格アメリカンゴルフウエア”としての位置付けをさらに強化する。(終)