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帝人フロンティア、2021年春夏シーズン「スポーツウェア素材展示会」
ポリエステルの新しい織物素材を開発

update: 2019/11/27

ポリエステル素材を使用した 新しい生地「SHADOW RIP™」

ポリエステル素材を使用した
新しい生地「SHADOW RIP™」

帝人フロンティアは2021年春夏シーズン向けの「スポーツウェア素材展示会」において、ナイロンが主流のアウトドアなど織物の表地で、ポリエステル素材を使用した新しい生地「SHADOW RIP™」(シャドウリップ)を開発、提案した。

“リップストップ”を目立たなくした「SHADOW RIP™」

主にアウトドアのアウターなど表地に採用されている高密度ナイロン織物素材。ダウンジャケットなどへの採用事例も多く見られる。シリアスなシーンを想定したアウターでは、強度を高めるため“リップストップ”を施した生地が主流になっていたが、市場に行き渡った観が強くなっていた。

「SHADOW RIP™」。 タウンユースなどボリュームゾーンを意識している

「SHADOW RIP™」。
タウンユースなどボリュームゾーンを意識している

新しい表情を持った表地を開発できないかと考え、ナイロンと差別化するためポリエステル(PE)素材を使用した生地の開発に着手。リップストップ部分を高強度のPE素材「パズモ®」に置き換え、強度を保ったままフラットな表面感を持たせた新素材「シャドウリップ」を開発した。

2,000年代以降、ナイロンの織物素材において、軽量化や肉薄化が求められ、素材メーカーもそうしたニーズに応えるべく、開発を進めてきた。5年ほど前から、ダウンジャケットがトレンド商材になった背景もあり、素材が同質化。新しい定番素材の開発が求められるようになっていた。

「シャドウリップ」の特長は、滑らかな表面感、耐久性、軽量性など。アパレルメーカーの要望に合わせ、リサイクル糸に置き換えた生地も生産することができる。ナイロンなどの従来品とは異なり、より幅広い着用シーンを想定し、ボリュームゾーンへ提案する方針だ。“アスレジャー”と呼ばれる、スポーツアパレルを街中で着る“タウンユース”を意識している。