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ゼット、2013年春夏 自社ブランド方針
野球「ゼット」――一押し明確化、「コンバース」――プラクティスウエアを強化

update: 2012/06/18

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硬式グラブ「プロステイタス」の新モデル

硬式グラブ「プロステイタス」の新モデル

ゼットの自社ブランド「ゼット」と「コンバース」の2013年春夏では、“分かりやすさ”と“差別化できる機能性やデザイン性”に重点を置いた。「ゼット」は野球市場、「コンバース」はバスケットボール市場で一定のシェアを持つが、ユーザーはいずれもシリアス層。機能性や新しいデザイン性が重要になってくる。

2011年シーズン、「ゼット」は前年を維持

野球の「ゼット」ブランドの2011年シーズンはほぼ前年並みだった。競技人口が伸び悩み、競合他社が増える厳しい市場だが、前年並みを維持し健闘した。硬式はおしなべて堅調だった。グラブは「プロステイタス」の新モデルが約5%増と健闘した。スパイクシューズは主流になりつつあるウレタン樹脂底モデルが伸びたが、従来の革底は微減した。バットおよびウエアは横ばいだった。

「レッドスタープロデュースシリーズ」

「レッドスタープロデュースシリーズ」

震災や消費不安などマイナス要因が多かった2011年シーズン。ゼットグループの製造部門を担当するゼットクリエイトの和田耕一社長は、「年間通して無難に推移した」と評価した。

2013年のシーズンテーマは「スピード&ハード」。シリアスプレーヤーを対象にしている。テーマカラーはディープレッド、ミッドナイトネービー、ディープグリーン、クラシカルイエロー、スピードブルー、スターリングシルバー。特にスターリングシルバーはトロフィーの色で、13年に開催予定のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)をイメージした。

「プロステイタス」の硬式新モデルは各ポジションで要求される機能性を向上させている。33人の契約プロスタッフのアドバイスを取り入れた。軟式グラブ「ファインキャッチ」は軽量レザーを使用し、操作性を重視した。

スパイクシューズでは、ボリューム層に向けた埋め込みスパイクモデル「グランドジャック」が一押し。廉価で耐久性があり屈曲性を持つ点が特長だ。スパイクの金具は2種類を採用。摩耗しやすいつま先や拇指球、小指の付け根部分にはタングステン刃を使用し、耐摩耗性を向上させている。上代価格は従来よりも1300円安い8200円(税抜き)に設定した。中学、高校生へ向けて打ち出す。

練習着「メカパンライト」

練習着「メカパンライト」

バットは軟式のカーボン採用モデル「ブラックキャノン」。打球部がカーボンの3層で、各層を接着せず独立しているため打球時の反発力が向上した。

ウエアは練習着「メカパンライト」。従来モデルよりも脇とそで下を絞り、スリムなシルエットにした。アンダーウエアは「ライトフィットアンダーシャツ」。伸縮性に富むストレスフリーの素材(ポリエステル85%、ポリウレタン15%)で、従来モデルより約20%軽量化した。