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帝人、スポーツ向け炭素繊維中間材料の新ブランド「テナックス」を展開

update: 2021/02/26

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帝人が新たに立ち上げるスポーツ向け炭素繊維中間材料の新ブランド 「TENAX PW」と「TENAX BM」(イメージ画像)

帝人が新たに立ち上げるスポーツ向け炭素繊維中間材料の新ブランド
「TENAX PW」と「TENAX BM」(イメージ画像)

帝人がこのほど、スポーツ向け炭素繊維中間材料の新ブランド「テナックス」シリーズを立ち上げ、スポーツ用品分野の開拓に乗り出す。既存の炭素繊維中間材料(※)の採用事例はあるが、それとは別に切り口の異なる新しい機能素材として、新規分野への採用を目指す。

2つのシリーズを立ち上げ

スポーツ用品分野では、ゴルフクラブのシャフトやテニス・バドミントンのラケットなど様々なアイテムに採用が進んでいる。航空機や人工衛星など強度や軽量性、精度が要求される分野で使用されてきた炭素繊維(中間材料)だが、軽くて丈夫という物性はスポーツ用品にも適している。帝人においても、1970年代からスポーツ用途における採用が進んできた。

グループ企業の帝人フロンティアはスポーツアパレルを主体とした機能性素材を開発しているが、帝人本体でもスポーツ分野へ向けて、炭素繊維中間材料のノウハウを活用した新しいブランドを立ち上げ、新規開拓を進めていくことになった。

今回立ち上げる新規ブランドは2つで、「TENAX PW」(テナックス パワーシリーズ)と「TENAX BM」(テナックス ビームシリーズ)。同社の炭素繊維ブランド「テナックス」をスポーツ用途向けに企画・開発した。「テナックス」はラテン語で“強靭”の意味を持つ言葉だ。鉄の10倍の強度、4分の1の重量で、強度と軽量性を併せ持っている。

※炭素繊維中間材料: 炭素繊維を編んだもの、あるいはそれに樹脂を含浸させたもの=「プリプレグ」を指す。一定の強度が保持されており、スポーツ用品の部品を構成する。