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“女性のお肌にやさしい”インナー
グンゼ　KIREILABO_®
縫い目なしの心地良さを提供する「完全無縫製_®」インナー

さらさら強撚綿
ラン型インナー、2分袖インナー

インナーを身に付けたとき、「肌がチクチクする、締め付けが気になる・・」など、肌着に不満を持つ女性は少なくない。そんなお肌の悩みを解決する機能インナーが、グンゼの「KIREILABO」（キレイラボ）だ。“肌にやさしい”をコンセプトに開発されたインナーで、その特徴は縫い目がない「完全無縫製」。お肌のストレスフリーを考えた工夫が各所に活かされている。開発者が語る、その秘密とは・・。

試行錯誤の末、「完全無縫製_®」にたどりつく

「キレイラボ」の開発に携わったグンゼ、
レディスMD部の倉田承江さん（左）と牧陽子さん

開発のきっかけは、10数年前にさかのぼる。長年、グンゼの商品を使っているお客さんからの電話だった。インナーウエア事業本部レディスMD部の倉田承江（たまえ）さんがその経緯をこう説明する。

「お客様から、『最近、グンゼの下着が前と違ってチクチクする。素材や設計が変わったのですか？』というお問い合わせをいただきました。しかし、商品の企画自体は何も変わっていませんでした。そこで、何が原因なのだろう？　と調べたところ、加齢にともない、肌の感じ方に変化が出てくることが分かりました。このお客様は敏感肌になり、縫い目や商品タグに違和感を覚えておられたのです。この経験が、お肌の敏感な女性に向けた新しいインナーを開発するきっかけになりました」

“肌にやさしいインナー”に必要なものは何か？　いかに肌への負担をなくしたインナーを作るかを目指して、新しい商品開発はスタートした。

「加齢や体調の変化で、肌着がチクチク感じることがあるため、縫い目や商品タグ（洗濯タグ）に違和感を覚えるユーザーは少なからずおられます。中には、肌着を裏返して着られている方もいらっしゃいました。そこで、縫い目やタグを気にせず着られるインナーは何かと考え、無縫製というアイデアにたどりつきました」（倉田さん）

生地を吟味、縫い目をなくし、肌の刺激を軽減

「お客様のご意見がきっかけになりました」
と語る倉田さん

通常、糸を使って縫うところを、ミシンを使わず、全て接着して肌への当たりをソフトにしたのが完全無縫製インナー。さらに、グンゼの特許技術で作り上げた“きりっぱなしでもほつれにくい生地”を使用し、肌への負担をより軽くした。その結果、腰回りや裾、袖などの縫い目がなくなって生地がフラットになり、肌への“あたり”がやさしくなった。

「生地は当社の独自素材で開発した“きりっぱなしでもほつれにくい生地”を使っています。その生地を接着して縫い目をなくすという作業ですが、簡単そうで、実現するのは大変でした。糸で縫った時と同じようにフラットに仕上げるため、それに適した接着剤を選ぶのに時間がかかりました。アイロンのように生地に熱を加えて接着するのですが、その接着した部分が硬くなって、かえって肌あたりがわるくなってしまったこともありました。生地は伸びるのに接着部分が全然伸びないなど・・色々、試行錯誤しました。試着試験を繰り返しながら、ようやく当社の品質基準に達したものを作れるようになり、製品化されるまでになんと10年もかかってしまいました」（倉田さん）

「『完全無縫製』インナーは、同業他社にはできない当社独自の技術が盛り込まれています。特に、袖付きのインナーは襟ぐり・裾・袖口がすべて“きりっぱなし”で、肌触りがソフトです。また、肩やアームホールは独自の技術で接着し、お肌を刺激しやすい“縫い目”を完全になくしています。さらに、洗濯タグは“転写プリント”にして、縫い目同様、肌への刺激を軽減しました」（倉田さん）

社員や取引先も驚いた完全無縫製インナー

「“肌にやさしいインナー”という言葉が、
お客様に伝わっているのだと実感しています」（牧さん）

「KIREILABO」の発売は2010年AWシーズン。最初は、敏感肌など心身に変化が表れる更年期世代（45－60歳）を中心にアピールしていたが、2014年シーズンからはもっと幅広い女性へ向けた“肌にやさしいインナー”として、全世代へ発信し始めた。

苦労の末、完成した「KIREILABO」の「完全無縫製」インナーだが、最初は社内の営業スタッフに驚かれたという。まず見た目がスッキリしていて、縫い目も見当たらない。切りっぱなしの生地を使った初めて見るインナーだった。

「初めて社内の営業部門に説明した時は、見慣れない商品ということもあり、びっくりされました。同時に、このような商品をお客様に受け入れてもらえるのか、不安な面もありました。これまでにない商品のため、最初は扱っていただけるお店も少なかったのですが、徐々にそのコンセプトを理解していただいて、少しずつ展開店舗が増えていきました」

しかし不安とは裏腹に、商品を購入したユーザーからは、「こんな商品がほしかったのよ！　本当に着心地のいい商品ね」といった喜びの声が寄せられるようになった。

「普段、企画の者は、社内のお客様相談室から『こんな意見や要望があった』と間接的に情報をもらうのですが、ある時ひとりのお客様が『企画担当者にお礼を言ってほしい』と連絡してこられた話を聞いた時は、とても嬉しかったです」（倉田さん）

今夏は、薄手の新アイテムが登場

今年の春夏商材では、さらに薄くて軽いアイテムが登場した。強撚の綿糸を使った夏向けのインナー「さらさら強撚綿」と、肌に触れるとひんやり気持ちいい「ひんやり綿混」と、ひんやり軽いハーフトップ＆ショーツ「ひびきにくい接触冷感」の３グループ。夏場にピッタリの“薄くて、軽い”インナーを作れないかというアイデアから生まれた新商品だ。

「技術的な話になりますが、生地の厚みを薄くすると、それだけ身体の締め付け感がゆるくなります。締め付けすぎるのは良くないですが、締め付けが足りないと反対にずり落ちてしまう・・しかも、きちんと接着する必要がある。生地選びとその調整がとても難しかった。何度か商品化をあきらめかけましたが、形にすることができました」（倉田さん）

より薄く、肌触りを良くするため、接着を“ジグザグ”にして“伸びしろ”を確保するという、こまやかな工夫もみられる。このジグザグが良い感じのデザインにもなっていて、「完全無縫製」インナーもシーズンを重ねるごとに進化している。また、春夏ものでは、“襟ぐり”を少し深く仕上げている。デコルテを露出する着こなしが増える春夏シーズンを意識しての細かい配慮だが、こういった仕様は女性ならではの視点だ。

商品の分かりやすさがユーザーに伝わる

「KIREILABO」の売り上げが伸び始めたのは、全世代の女性へ向けて発信し始めた2014年シーズンから。きっかけは、包材＝パッケージを分かりやすくリニューアルしたことだった。倉田さんと同じく、レディスインナーの開発に携わる牧陽子さんは、商品のアピールポイントを分かりやすくするため、パッケージのデザインをシンプルにしたと説明する。

「以前は、商品パッケージに情報をたくさん詰め込んでいたのですが、もっと分かりやすくシンプルにしようと考えました。2014年に全世代の女性へアピールするようになってからは、より分かりやすさを重視しています。“肌にやさしいインナー”という言葉が、お客様に伝わっているのだと実感しています」

女性の、女性による、女性のための機能インナー「KIREILABO」の「完全無縫製」シリーズ。お肌にやさしいだけでなく、女性の企画担当者による、細部にまで行き届いた心遣いが感じられる。

【グンゼ　KIREILABO_®　・YouTube 動画】
KIREILABO_® 17SS 肌休み90秒