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ワールドのスポーツブランド「anima」1号店
20代後半から30代のアラサー女性を取り込む

update: 2012/06/20

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注目度が高いランニング、フィットネス

関心を集めている2階の「フィットネス&ヨガ」

関心を集めている2階の「フィットネス&ヨガ」

オープンから3カ月が経過した現在の売上推移はまずまずだという。女性ファッション誌に店舗情報を載せているため、ファッションに関心のある客層が多い。前述のようにスタジオの人気が高いため、美容と健康を目的にスポーツをライススタイルに取り入れようとしている女性客も多いと予想できる。

年齢層は20歳後半から30歳のいわゆるアラサーが中心で、20代前半は少ない。40代以上の女性も多く訪れているようだ。美容と健康を意識し始める年代が顧客を形成している。ファッション感度の高い――自身のスタイリングを確立し、買うものをセレクトする女性が多い。

売れ筋はランニング、フィットネス関連だが、「ワールドが企画するウエアなのでファッション性は欠かせない」(広報担当者)という。そのファッション性が支持されていることは間違いないが、商品編集の3つの軸である「ランニング」「フィットネス&ヨガ」「アウトドア」のうち、「ランニング」「フィットネス&ヨガ」に関心が集まっている点が興味深い。立地特性上のことなのか、露出媒体の傾向によるものか。一方で「山ガール」人気は収束したと指摘する意見がある中、アウトドアに対する関心の方が低いというのは象徴的である。ファッション性を伴ったスポーツマーケットでは、やはり潮目が変わりつつあるのかも知れない。

肩の力が抜けた自然体

同店の榎本明子店長は、「(商品を見て)お客様は『かわいい』と言ってくださる。使い勝手がいいと評価していただいている」と語る。当初の企画の意図はきちんと顧客に伝わっているようだ。また来店客は、「スポーツに対してストイックではない」(榎本店長)という。マラソンで自己ベストタイムを狙うだとか、自身を追い込んでレベルアップを目指すシリアス層は少ないそうだ。

1月のニュースリリースには「リラックス感のある旬のスポーツウエア」を企画すると書いてある。肩の力が抜けたスポーツをレジャーの一環としてとらえている女性客が主流を占めている。

今年の秋冬商材のデザインは色目が変わる予定。コンプレッションアンダーの「i.e」にもカラフルな新色が登場する。店頭の雰囲気が秋仕様に様変わりするそうで、マラソンシーズンを迎える今秋以降の推移にも期待が掛かる。