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主要スポーツ上場企業5社、2024年3月期 第1四半期 連結決算まとめ──全社で増収を達成

update: 2023/09/04

主要スポーツ上場企業5社、2024年3月期 第1四半期まとめ(表1)

主要スポーツ上場企業5社、2024年3月期
第1四半期まとめ(表1)

主要スポーツ上場企業5社の2024年3月期第1四半期(4-6月)連結決算をまとめた。全社で増収を達成したが、コスト増などの影響で減益に至った社もいくつか見られた。しかし過去最高額の収益を挙げた社も少なくなく、コロナ禍の影響から完全に抜け出した観がある。回復期から成長期に移行しつつあるようだ。

過去最高収益を達成した企業も

対象にした企業は美津濃(ミズノ)、デサント、ゴールドウイン、ヨネックス、ゼットの5社(順不同)。いずれも2024年3月期で、6月末に第1四半期(4-6月)を迎えた。

主要スポーツ上場企業5社、2024年3月期 第1四半期 セグメント別売上高(表2)

主要スポーツ上場企業5社、2024年3月期
第1四半期 セグメント別売上高(表2)

ミズノは、連結売上高が571億7,600万円(23.8%増)と2ケタの増収。営業利益は53億4,400万円(40.8%増)と2ケタの増益で、経常利益は為替差損益が改善したこともあり、63億2,800万円(39.8%増)となった。第1四半期としては過去最高収益を達成した。地域別の売上高は、主力の「日本」が326億円(9.6%増)と堅調。ベースボール、フットボール、ワーキングなどの分野が健闘した。「米州」は104億円(46.7%増)、「欧州」が66億円(51.3%増)と大きく回復した。

デサントは、連結売上高が271億6,200万円(2.8%増)と微増収。販管費率がかさんだ影響で、営業利益が19億5,100万円(22.9%減)の減益となった。経常利益は、持分法利益22億7,100万円を計上したことで、44億9,000万円(34.3%増)の増益。第1四半期としては過去最高額を達成した。地域別の売上高では、「日本」が110億7,900万円(8.4%減)と苦戦。「China」(中国)が32億900万円(201.3%増)と大きく伸ばした。

ゴールドウインは、連結売上高が231億5,000万円(9.7%増)と堅調な推移。営業利益は22億6,300万円(0.1%減)とほぼ前年同期比並みだった。経常利益は41億7,200万円(23.9%増)と2ケタの増益。韓国のヤングワンアウトドア者の持分益の貢献が大きかった。売り上げ、利益共に第1四半期としては過去最高額。事業区分別の売上高は、全カテゴリーで増収を達成した。主力の「ライフスタイル」は133億6,700万円(9.6%増)と安定した推移だった。

ヨネックスは、連結売上高が279億9,200万円(18.1%増)で2ケタの増収。第1四半期としては過去最高の売上額となった。大会協賛など経費の増加が影響し、営業利益は27億7,400万円(18.9%減)の減益に至った。経常利益も32億4,500万円(15.9%減)と2ケタの減益となった。地域別の売上高では、全地域で2ケタの増収を達成した。主力の「バドミントン用品」が164億6,500万円(21.7%増)と好調な推移だった。