帝人フロンティア、2024年秋冬展──新素材「ソロテックス®リベルテ®」を開発
天然素材様の風合い、適度な伸縮性が特長
update: 2023/06/14
帝人フロンティアは2024年秋冬展において、新素材「ソロテックス®リベルテ®」を開発、提案した。環境対応型・新しい質感・機能性付加という最近のニーズを採り入れたスパン調の素材で、スポーツやカジュアルウエア向けの重点プロモート製品に位置付ける。
スパンデックスを使わないストレッチ生地
新素材の「SOLOTEX®LIBERTE®」(ソロテックス®リベルテ®)は、3つのキーポイント──環境対応型・新しい質感・機能性付加を意識しつつ、「スパンデックスを使わないストレッチ生地」という昨今のニーズの高まりを意識した。“差別化できる糸”を念頭に置き、既成の素材「ソロテックス」を進化させた新しい素材を開発した。
芯糸にポリエステル(PET)とPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)素材の「ソロテックス」を貼り合せた複合(コンジュゲート)糸を使用し、鞘の部分に単成分・低収縮の「ソロテックス」を配置した。熱処理で収縮した芯の複合糸の働きで、糸がストレッチ性を帯びる。芯糸の収縮で低伸縮の鞘糸が浮いて、風合いが「ソロテックス」特有のスパン調の風合いが強調される。スパンデックスを使わずにストレッチ性を持つ複数の新しい要素を兼ね備えた素材だ。
開発の背景には、複合糸を使用したストレッチ織物の需要がスポーツやカジュアル市場で拡大してきた一面がある。アスレジャーなどのトレンドも追い風となり、ヨガやフィットネスなど適度なストレッチ性とスパン(紡績糸)調を求めるニーズも後押ししているようだ。
機能性は緩やかなストレッチ性、優れた吸汗速乾性、耐久性。特性はスパン調の新しい風合い、バイオ原料使用による環境配慮など、複数の要素を持つ。スポーツやカジュアル市場へ向けて重点的に販売していくが、具体的にどのようなアパレル製品に採用するかはこれからの課題である。