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東洋紡 スポーツ素材 2013年春夏
クーリング機能の「ソニックエアー」を展開
ニットのドレスシャツ「Zシャツ」も継続

update: 2013/03/28

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ランニング・ブームにより、その専用アパレルにも注目が集まるようになってきた。屋外を走るランニングでは、動く空気でクーリング効果を発揮し、かつUVをカットする機能を付加した「ソニックエアー UV」が適している。ランニングウエアなどでメッシュの同素材を採用する例が増えていると言い、昨今のスポーツメーカーが求めるニーズを取り込んでいる。同素材は12年春夏でも好評だった。春夏シーズンの良き定番になりつつある。

13年春夏の非スポーツ分野、ビジネス・カジュアル分野では「Zシャツ」を継続展開。12年春夏シーズンは11年春夏の「節電ビズ」需要の反動で市場のニーズが減少した。13年春夏もその影響を受けるのではという見方もあったが、ほぼ前年並みの受注があった。「Zシャツ」はニットのドレスシャツとして2010年辺りから売り上げが伸び始めた。2011年の節電ビズ需要で一気に生産枚数が増加した。

14年春夏は100%ポリエステルのストレッチ素材を提案

14年春夏シーズンで提案した「テクニスタ48」

14年春夏シーズンで提案した「テクニスタ48」

14年春夏シーズンでは、「テクニスタ48(フォーティーエイト)」が一押し素材。ポリエステル100%で通常、弾性を持たせるために使用するスパンデックス(ポリウレタンの弾性繊維)を使わずにストレッチ性を持たせた新素材だ。染料が入り込む繊維の隙間「非結晶領域」に特殊な樹脂を浸透させてストレッチ性を持たせた。トリコット素材でタテとヨコの平均伸長率が48%以上であることから、“48”の数字を冠した。

コスト面に優れている点が特徴で、特にトリコット編地でそのストレッチ性を発揮するという。生地の段階で加工し、発色も従来通りのレベルが期待できる。織物への加工も可能。コストパフォーマンスに優れた新素材として、水着などのスポーツアパレルを視野に入れている。