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アシックス、第7回インベストメントデイを開催──ランニングエコシステム、デジタル戦略に関する取り組みを説明

update: 2022/11/28

デジタル、IT等を組み合わせて 顧客の創出、リピーター化を目指す (画像は説明資料より抜粋)

デジタル、IT等を組み合わせて
顧客の創出、リピーター化を目指す
(画像は説明資料より抜粋)

アシックスが11月22日、第7回目の「インベストメントデイ」を開催した。テーマは「ランニングエコシステム」。併せて「デジタル戦略」に関する取り組みも説明した。グループ化したアールビーズの業務内容も紹介した。

顧客の創出とつなぎとめが目的

冒頭、廣田康人 代表取締役社長CEO兼COOが挨拶し、コロナ禍で減少していたリアルなマラソン大会において、着実に参加者が増えている(20-30%の増加)との報告がなされた。同社が力を入れているITを活用した「バーチャルイベント」への参加人数は2020年、2021年と増加傾向だったが、リアル大会が増えた2022年は減少している。コロナ禍前の2019年と比較すると、2022年のランニング大会への参加人数は増加している。

強化分野の1つであるデジタルビジネスについては、関連する人材を400人から600人に増強した。世界規模でデジタルに関連する投資が増えている。また、小売りの売り上げに占めるEC比率も着実に高まっている。

今後は「デジタル、IT、ランニングエコシステムを推進する体制を強化する」(廣田社長)。最大の目的は、新規開拓を進めて顧客をつなぎとめ、リピーターを創出することだ。そのための手段がデジタル、IT、ランニングエコシステムである。

国内外の関連企業をグループ化して、自己完結型の顧客誘導システムの構築を進める。大会のエントリーから始まり、商品の購入、トレーニングのサポート、大会出場までの一連のエンドユーザーの行動に関わる“タッチポイント”において、「アシックス」ブランドの露出度を高めて顧客化を図る取り組みだ。

商品の購入においては、DTC(Direct to consumer)とEC比率をさらに高める。2021年度の売上比率は32.8%だった。今期(2022年度)は35.7%の見通し。2023年度は37.2%にまで高める計画だ。

サービス面においては、2026年までに「デジタルサービス」の売り上げを1億円超にまで拡大させる。また、月刊ランナーズを創刊したアールビーズ社も紹介された。累計の会員数が370万人の同社では、マラソン大会のエントリーや大会運営の受託を行っている。デジタルサービスの開発が課題だと考えている。