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スポーツ上場7社
オリンピックイヤーに臨む①「重要度増す国外市場」
収益のバランスがカギに

update: 2012/05/31

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ミズノはまんべんなく利益を確保

ミズノは2012年3月期を増収増益でまとめた。国内は1149億円(4.0%増)と震災前の2009年度の実績を上回った。グローバルで強化を進めるフットウエア&アパレルが国内でも330億円(7.0%増)と増加した。震災の影響でゴルフは125億円(5.0%減)と落ち込んだが、下期は回復基調に乗った。ベースボールを主軸にするダイアモンドは388億円(1.0%増)と堅調だった。ウエルネスは188億円(4.0%増)と好調だった。

海外売上高は449億円(1.6%増)。米州が204億円(1.0%増)と伸びたほか、アジア(中国、台湾)・豪州が89億円(8.0%増)と増加した。為替の影響を除けば、米州が11.0%増、アジア・豪州が12.0%増と2ケタの伸び。欧州はゴルフが苦戦したが107億円(1.0%減)と健闘。為替の影響を除けば3.0%増になる。アジアの中国では店舗数の整理(40%減)が進み、480店に絞り込んだ。09年度に営業損失を計上していたアジア・豪州だが、増収増益基調に乗った。

海外の営業利益は欧州が5億4000万円(12.5%増)、アジア・豪州が5億9000万円(436.4%増)、米州が9億5000万円(11.2%減)とまんべんなく利益を確保している。フットウエア&アパレルは全地域で増収を達成した。

海外売上高は中期計画では2014年度に580億円、比率35.4%の数値目標を掲げる。14年度の連結売上高は1850億円、営業利益は90億円の計画。今期からの3カ年は手堅い増収増益の計画を立てている。

オリンピックに関しては、北京からロンドンまでの4年間で30億円(1年間で7億5000万円)を投資している。現地で過去最大規模の「ミズノパフォーマンスセンター」を展開し、ブランド発信に力を入れる。今回は表彰台ウエアを担当するため、日本代表選手がメダルを獲得した場合、ブランドの露出度が高まる。

(次の「スポーツ上場7社オリンピックイヤーに臨む」は6月4日に掲載予定)