TOP > 企業レポート > 主要合繊メーカー、2018年春夏展まとめ...

主要合繊メーカー、2018年春夏展まとめ(中)
主軸素材を明確化、海外へ打って出る

update: 2016/12/20

< 前のページへ1ページ2ページ

国内外共通のブランドを発信

製品事業にも力を入れつつある ユニチカトレーディング

製品事業にも力を入れつつある
ユニチカトレーディング

ユニチカトレーディングでは、インドネシアやベトナムなどの現地法人が協力工場と連携した生地・縫製工場を整えている。規模はまだ小さいが、国内アウトドアメーカーなどへの供給など、徐々に実績が増えつつある。

往年の定番素材「PALPA®」(パルパー)をインドネシアで生産できるようになり、アウトドアに加えてゴルフパンツなど新規アイテムへの挑戦しようとしている。またここへ来て、「パルパー」がスポーツシーンで採用されることが増えているという。同素材は芯にポリエステル、鞘に綿を使った複合糸で、天然繊維の風合いがある一方、機能性も持ち合わせた素材がスポーツシーンで求められるようになってきた背景がある。

東レが力を入れている製品が、ストレッチ性を持つ素材群を総称した「Primeflex®」(プライムフレックス)。2017年春夏展でデビューした世界統一ブランドだ。“バイメタル”構造の原糸を使用したテキスタイルは、編み・織り双方でストレッチ性を持つ。17年秋冬からはナイロン素材に加え、ポリエステル素材も加わった。アウトドア市場など海外展開を推し進める方向性に変わりはない。前出の帝人フロンティアの「デルタ」もそうだが、輸出に積極的なメーカーは分かりやすさも考慮し、こうした統一ブランドを整備している。(続く)