アパレルメーカー 潜入レポート
チュチュアンナ「運命のブラ」
企画と営業が連携し、看板商品へと急成長
update: 2014/10/11
女性用靴下インナーSPA、チュチュアンナのインナーチームが「現時点でのモノづくりの集大成」として打ち出した新しい商品が、今秋デビューした「運命のブラ」だ。ヤング・キャリア層へ向けた同商品は、デザイン性と着け心地を両立。同社が得意にするファッション性と機能性がふんだんに盛り込まれている。レッグファッションで有名な同社が挑んだインナーが、どのような経緯で生み出されたのか、潜入レポートする。
つくり手はターゲット層と同世代の若き女性スタッフ
社を挙げて、開発に取り組んだこの秋の最重点アイテム。シリーズに「運命のブラ」というネーミングをつけて大きく打ち出す試みは初めてのこと。発売に至るまでに従来の3-4倍の人員が携わったというから、シーズンの命運を握る“勝負商材”だ。
同社ではインナーを靴下に次ぐ事業として強化したいという思いがある。数シーズン前から展開しているキャリア向けのインナー「エレガントライン」や「ブラック」が好調ということもあり、満を持して同社のヤング・キャリア向けインナーの顔となるべく商品の開発に乗り出した。
実は昨秋、「運命のブラ」につながる打ち出し商品を販売し、好評を得ていた。着け心地とデザイン性を両立したインナーだったが、店頭との連携が十分ではなかったという。しかし、この結果に力を得たインナーチームは店舗運営スタッフを巻き込んで、社の看板となる商品の良さをどうやってお客様に伝え、支持につなげていくか議論を重ねたという。好評を得たポイントを引き継ぎ、さらに得意とするトレンドやファッション性を付加した新しいインナーが誕生した。
商品開発をリードしたインナーウエア部の企画MDA(マーチャンダイザー・アシスタント)を務める原聖絵(はら・まりえ)さんに、その舞台裏を語ってもらった。26歳の彼女は、ターゲット層のヤング・キャリアと同世代。同社の若きエースである。
「スタート段階から、商品企画のスタッフと店舗運営を担当するスタッフ、販売スタッフが一緒になり、開発を進めてきました。機能面で必要なことや、店頭でどうやったらわかりやすくアピールできるかなどを、共に考えました。デザインの最終決定は企画担当の我々で決めましたが、店頭の打ち出し内容など売り方については各専任スタッフの知恵を借りて一緒に考えました」
得意な分野を分業しつつも、各部門が一緒になって開発したと語る原さん。それだけに、発売時の感慨はひとしおだったようだ。
8月に発売した第1弾「運命のブラ」は同社インナー史上最高の売り上げ数を記録、好スタートを切った。これから展開する第2弾の冬物は、クリスマスシーズンを意識したテイスト。秋のモデルは「L字」で胸を“寄せる”パターンを採用し、よりボリューム感を重視した。
遊び心あふれる“ハート”型パッド、カラーも豊富4色展開
今回登場する冬バージョンは「3/4」カップを採用した“フィット”タイプで、胸全体を自然に包み込み、安定感が増している。また、最大の特徴とも言えるのが「ハート」型のパッド。向きを変えることにより、“ふっくらデコルテ”と“ふんわり谷間”2タイプのシルエットを選ぶことができる。気分に合わせて、2つのタイプを使い分けることで、着こなしの幅が広がる。デザイン面では、濃い赤や緑といった大人の女性にぴったりの落ち着いたカラーを使用。シーズンを控えるクリスマスをイメージした。刺繍糸とラメ糸のミックスは目立ち過ぎず、シックで上品にきらめく。また、カップの上部にチュール素材をあしらい、トレンドの“透け感”を表現。カップをつなぐブラのフロント中心部分に付けられた大きめのリボンがアクセントになっている。同じデザインで作られたショーツとセットで販売される。
インナーウエア部の企画MDAの原さんは、「チュチュアンナのインナーのファンを増やしていきたい」と「運命のブラ」に対する思いを語る。「店舗運営スタッフと、どこをどうやってアピールするのが良いかを一緒に考えてきたので、販売スタッフにも『お客さんに薦めやすい』と好評です。第1弾の発売前日はソワソワしていましたが、好調だったのでホッとしています。次はいよいよフィットタイプの発売、お客様の反応が楽しみです」
10月15日から登場する「運命のブラ」フィットタイプ。看板商品として急成長する同シリーズは、ヤング・キャリア層のファンを着実に増やしている。
チュチュアンナ
ホームページ http://www.tutuanna.jp/
『運命のブラ特設ページ』 http://www.tutuanna.jp/shop/a/au2-wa5/
オンラインストア http://www.tutuanna.jp/shop/