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ヨネックス、2021年3月期 連結決算
コロナ禍の影響を受け減収するも、利益を確保

update: 2021/05/14

ヨネックス、2021年3月期 財務数値一覧(表1)

ヨネックス、2021年3月期
財務数値一覧(表1)

ヨネックスの2021年3月期連結決算は、コロナ禍の影響を受け減収するも、利益を確保した。第1四半期(4-6月)を中心に苦戦したが、下期以降は徐々に回復基調へ乗った。北米やアジアが利益を確保したほか、海外のテニスが増収を達成した。

アジア地域が健闘見せる

連結の売上高は515億5,400万円(16.8%減)と2ケタの減収だった。売上総利益は減収により減少したが、大会休止などにより販管費が減少したこともあり、当初の予想を上回った。営業利益は10億3,200万円(57.4%減)、経常利益は18億2,300万円(19.5%減)だった(表1を参照)。

主力の「バドミントン用品」は2ケタの減収。国内、国外共に減収に至った。「テニス用品」も2ケタの減収だったが、国外の売上高が3.1%増と健闘した。「ゴルフ用品」は売上高0.6%減とほぼ前年並み。国外が20.8%増と好調な推移だった。

ヨネックス、2021年3月期 種目別・セグメント別売上高(表2)

ヨネックス、2021年3月期
種目別・セグメント別売上高(表2)

国別の「スポーツ用品事業」の売上高は、主力の「日本」が減収、損失計上。「北米」も2ケタの減収だったが、販管費の減少等で利益を確保した。「ヨーロッパ」は2ケタの減収、損失計上。「アジア」はコロナ禍からの回復が早かったChinaの貢献もあり、微減収増益となった(表2を参照)。

上期を中心に苦戦した決算だったが、財務面は引き続き安定している。手元流動性資金も増加しているほか、自己資本も増えている。トップラインの回復が焦点になりそうだ。通期の業績見通しは、連結売上高630億円、営業利益・経常利益22億円、当期純利益14億円。