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デサント、2020年3月期 第3四半期 連結決算
デサントコリアや国内事業が不振、減収減益に

update: 2020/02/07

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決算説明会に臨む デサントの土橋晃 取締役常務執行役員

決算説明会に臨む
デサントの土橋晃 取締役常務執行役員

デサントの2020年3月期の第3四半期(4-12月)連結決算は、デサントコリアや国内事業の不振が影響し、減収減益となった。ブランド別でも減収傾向だったが、「アンブロ」はデサントコリアのビジネスが伸びたこともあり、堅調な推移だった。

店頭の売上げが苦戦

デサントは第3四半期を開示した2月6日、大阪オフィスにおいて決算説明会を開催した。同社が第3四半期決算の説明会を開くのは初めてだ。説明会に臨んだ財務担当の土橋晃 取締役常務執行役員は減収要因について、「韓国ビジネスの収益悪化、および日本ビジネスにおける消費増税や暖冬のマイナスが影響した」と説明した。

デサント、2020年3月期 第3四半期 財務数値一覧(表1)

デサント、2020年3月期
第3四半期 財務数値一覧(表1)

連結の売上高は928億6,800万円(8.0%減)の減収で、前年同期比では約80億円の減少だった。うち純減が50億円で、為替のマイナス影響が30億円発生した。収益の柱の1つ、韓国ビジネスでは、純減が34億円、為替のマイナス影響は29億円だった。

利益面でも、韓国や国内ビジネスの不振が影響した。日本市場では、昨年10月1日から実施された消費増税や暖冬の影響、デサントコリアでは昨年7月以降に発生した日本製品の不買運動が長引き、苦戦を強いられた。期末の棚卸資産(在庫)も増加しており、帳簿上からも商品の消化が滞ったことが分かる。

韓国ビジネスは年明けの1月時点で、前年同期比およそ30%減で推移している。基本的な推移は昨年7月から変わっていないが、やや下げ止まり感があるようで、「底を打ったのではと分析している」(土橋取締役)。