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スポーツ上場企業4社、2019年12月期 第2四半期まとめ
アディダス、プーマが好調を持続

update: 2019/08/26

主要上場スポーツ4社、2019年12月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

主要上場スポーツ4社、2019年12月期
第2四半期 財務数値一覧(表1)

主要スポーツ上場企業4社(アディダス、プーマ、アンダーアーマー、アシックス。順不同)の2019年12月期 第2四半期(1-6月)連結決算が出揃った。アディダス社とプーマ社が増収増益を達成した。アンダーアーマーは増収、黒字回復した。アシックスは減収、微増益だった。

アンダーアーマーが黒字回復

対象にしたのは、国内外を含む12月期決算の計4社。会計基準は各社で異なるが、利益率など比較対照できる数値があるため、参考にされたい(表1を参照)。いずれも2019年1-6月の上半期の決算数値である。

引き続き、アディダス社とプーマ社が好調を持続している。アンダーアーマー社が前年度までの赤字から黒字回復した。組織のリストラクチャーが一段落し、その費用計上がなくなったためだ。アシックスは減収、微増収という難しい決算だった。かねて懸案だった北米事業が回復の兆しを見せている。飛躍の年に位置付ける来年度を控え、今期はその体制を整える準備期間という一面がある。

主要上場スポーツ4社、2019年12月期 第2四半期 セグメント別売上高(表2)

主要上場スポーツ4社、2019年12月期
第2四半期 セグメント別売上高(表2)

アディダスは主力の欧州ビジネスが昨年のサッカーワールドカップの反動などにより伸びやんだが、北米やアジア地域が好調だったこともあり、全体ではプラス成長を果たした。また、「戦略的な成長領域」に位置付ける「Greater China」(中華圏)と「e-commerce」(Eコマース)が2ケタ増と健闘した。プーマは全地域、全カテゴリーで増収を達成した。特に米州とアジア地域、アパレルの伸びが高かった。

アンダーアーマーは、前期に計上していた「Restructuring and impairment charges(リストラおよび減損の費用)」(1億1,600万米ドル)がなくなったことが大きく、額は小さいが黒字回復を果たした。主力のアパレルはほぼ前年並み、シューズが堅調な推移だった。売上規模は小さいが、欧州・中東・アフリカ、アジア・太平洋が堅調に推移している。

アシックスは「オニツカタイガー」が堅調な推移だった。主力の「パフォーマンスランニング」は、為替の影響を除くと前年並みの推移だった。中華圏、南米が苦戦した。北米は下げ止まりの傾向が見られ、売り上げが14四半期ぶりに前年比を上回った。