帝人フロンティア、2021年春夏展示会
初のバーチャル展を開催
update: 2020/07/06
帝人フロンティアが7月1日から、オンライン上でバーチャルの展示会を開催している。新型コロナウイルスの影響で“三密”を避ける必要があるための措置だ。通常は2-3日程度の開催日程だが、「バーチャル総合展 2021S/S」は9月30日までの1カ月半、サイトを運営する計画だ。
「ソロテックス」の新素材を提案
バーチャル展示会の開催に合わせ、新素材も発表した。毎回、展示会で新しい機能素材を提案している同社。今回は、2020年秋冬向けから重点的に強化している良き定番素材「SOLOTEX」(ソロテックス)の新しいバージョンを開発・提案する。
新素材「SOLOTEX ECO-Hybrid」(ソロテックス エコ ハイブリッド)は、熱収縮性の異なる2種類のポリマーを貼り合わせ、糸状にしてコイル状のクリンプ構造にすることでストレッチ性を持たせた“サイド・バイ・サイド型”の複合繊維。植物由来の原料と、使用済みポリエステル繊維などをリサイクルした原料を使用した。
マーケットでは近年、ストレッチ性やソフトな風合いの生地が求められている一方で、環境に配慮した素材への意識も高まっている。今回の新素材は、こうした昨今の市場ニースを意識して開発した。
ケミカルリサイクルのPETと植物由来のPTTを貼り合わせた“サイド・バイ・サイド型”の複合繊維にすることで、ソフトな風合いやストレッチ性、環境配慮という2つの訴求ポイントを併せ持った素材になった。
2020年秋冬シーズンから、原糸・テキスタイルをファッション衣料やスポーツウエア、学生服、ユニフォームなどの分野へ提案していく計画。2020年度は5億円、2年後の2022年度には15億円の販売量を目指す。