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帝人フロンティア、機能素材ビジネス商況
通期は2019年度実績並みの回復を目指す

update: 2021/07/28

日常ウエアなど 新規領域へのアプローチも視野に入れる (画像は展示会より)

日常ウエアなど
新規領域へのアプローチも視野に入れる
(画像は展示会より)

帝人フロンティアは機能素材ビジネスにおいて、通期(2021年度)は一昨年の2019年度実績並みの回復を目指す。足元の第1四半期(4-6月)は19年度実績までは回復していないが、先行きへの期待感を持っている。

東京五輪の相乗効果に期待

帝人フロンティアの2020年度の機能素材ビジネスは、コロナ禍の影響を受けて厳しい1年だった。今期も緊急事態宣言下でのスタートで、日本や東南アジアのビジネスも不透明な状況だ。しかし輸出を中心に回復傾向が見られるようで、先行きへの期待感を抱きつつある。欧州向けの輸出が昨年下期から戻り始めた。北米向けも足元では、回復の兆しが見られるようになってきた。

コロナ禍の発生はスポーツ市場にも影響を与え、「ライフスタイルの変化は加速した」と分析している。レジャーやアウトドアへの指向が強まり、日常生活でも機能性に裏打ちされた“快適さ”の追求が進んだ。既存のスポーツ市場の領域に止まらず、機能素材が求められるシーンが増えてきたという。既存市場の深掘りと共に、こうした「新規領域への訴求を意識する必要がある」と考えている。

今期(2021年度)は一昨年の2019年度業績にできるだけ近い収益を目指す。開催に漕ぎ着けた東京オリンピックについては、日本人選手の活躍が、スポーツを取り巻く消費活動の着実な底上げにつながることを期待している。