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デサントジャパン、アスレチックビジネス
2018年秋冬シーズンは108%で推移

update: 2019/07/08

「従来の方針と変わらずブランド強化を進める」 と語る丹羽智之取締役第一部門長

「従来の方針と変わらずブランド強化を進める」
と語る丹羽智之取締役第一部門長

デサントジャパンの2018年秋冬シーズンのアスレチック関連ビジネスは、前年同期比108%と好調な推移だった。特に主力の「デサント」ブランドが好調で、同114%と2ケタの増収を達成した。「ルコックスポルティフ」は同109%、シューズが同125%と健闘した。「アリーナ」は同105%と堅調。「アンブロ」は生産調整の途上でもあり、アパレルが同90%と前年を下回ったが、シューズは110%と健闘した。

2019年秋冬シーズンは104%を目指す

国内ビジネスを統括するデサントジャパン。18年秋冬シーズンは主力ブランド「デサント」の好調もあり、全般的に堅調な推移だった。プロパー期がほぼ終了し、セール時期に入っている2019年春夏シーズンは、全般的に堅調な推移だという。

来たる19年秋冬シーズンは、104%の計画。「デサント」ブランドが全体で110%とけん引役になる。「ルコック」はアパレルが103%、シューズが120%と増収を計画している。「アリーナ」は103%と堅調な見通し。サッカーブランド「アンブロ」は在庫の適正化を進めるため、アパレルが95%の計画だ。しかし、スパイクシューズを中心としたシューズ類は118%と2ケタの増収の見通しである。

「デサント」ブランドの好調要因は、「ムーブスポーツ」や「ポーズ」など、タウンユースのアパレル群の健闘だ。18年秋冬で、野球やバレーボールなどの競技関連は100%と前年並みだった。高機能なイメージを落とし込んだボリュームの商材がけん引役になっているようだ。

「ルコック」ではシューズ類が好調。チェーン店を中心に2ケタ増の推移である。アパレルもテニスやサイクリング関連ウエアが順調に成長している。「アリーナ」はトップゾーンのレーシング水着、およびフィットネス水着が好調だ。「アンブロ」はライフスタイル系アパレルを取りやめ、再度サッカー競技のシリアス向け商材に集約、強化を進めている。シューズ類は、契約選手の活躍などもあり、好調な推移だ。

そのほか、トレイルランニングシューズの「イノヴェイト」は、まだ規模は小さいものの18年秋冬が120%。19年春夏も好調を持続させている。19年秋冬は120%を計画している。アウトドアブランドの「マーモット」の18年秋冬は120%。19年春夏は好調を維持している。19年秋冬では、105%を目指す。

ECなど、新規チャネルの開拓に意欲

ECなど、新規チャネルの開拓にも意欲的だ。「デサント」や「ルコック」などを中心に直営店を増やしていくほか、スポーツ店のショップインショップやアウトレット店も強化対象だ。代理店経由も比率が下がっておらず、引き続き主力の1つである。ECについては、自社のサイトを強化する方針。また、卸先のECサイト──スポーツ小売店が運営する──へのアプローチにも力を入れる。

今期途中から経営陣が一新したが、「商品政策の方針に変更はない。今まで通り、各ブランドの強化を推し進める」(デサントジャパン、丹羽智之 取締役上席執行役員第一部門長)という。