Amer Sports,Inc.──2024年12月期　第2四半期──2ケタの増収を達成

update: 2024/08/26

Amer Sports,Inc.（アメアスポーツ社）の2024年12月期第2四半期連結決算は、2ケタの増収、損失計上となった。主力の「Technical Apparel」がけん引役になった。経費増で営業利益が減益に至った。

「アークテリクス」「ピークパフォーマンス」の「Technical Apparel」が健闘

Amer Sports,Inc.（アメアスポーツ社）は「アークテリクス」「サロモン」「ウイルソン」「アトミック」「ピークパフォーマンス」といったアウトドアやアスレ系ブランドを擁するスポーツメーカー。現在は中華系スポーツ企業、Anta Sports Products Limited（安踏體育用品有限公司＝アンタ スポーツ プロダクツ社）の傘下に入っている（2019年3月に子会社化）。

初めて迎えた第2四半期決算は、売上収益が21億7,600万米ドル（約3,481億6,000万円、1米ドル＝160円で換算）、14.1％増で、2ケタの増収となった。売上総利益率（粗利率）は54.6％（1.6ポイント増）と改善したが、販管費率が50.3％（4.8ポイント増）と増加。その影響で、営業利益は1億米ドル（約160億円、同）、27.0％増と減益となった。金融費用がかさみ、経常損失3,800万米ドル（約60億8,000万円、同）を計上するに至った。

地域別では、「Americas」（米州）が売上収益7億7,700万米ドル（約1,243億2,000万円、同）、0.2％増とほぼ横ばい。「EMEA」（欧州・中東。アフリカ）も5億9,000万米ドル（約944億円、同）、0.6％増で前年同期比並みだった。

セグメント別では、「Technical Apparel」が9億1,800万米ドル（約1,468億8,000万円、同）、39.4％増と好調に推移、けん引役になった。「Outdoor Performance」も7億400万米ドル（約1,126億4,000万円、同）、8.1％増と堅調な推移だった。

財務面は再建途上にある。自己資本比率は48.6％と安定した数値。DTCの売上増により増収を達成している。販管費のコントロールが今後の課題の1つだろう。通期（2024年12月期）の業績は、売上収益が15.0－17.0％の増収になる見通し。売り上げに占める営業利益率は10.5－11.0％の計画だ。