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主要上場スポーツ企業5社、2022年3月期 連結決算まとめ
コロナ禍の影響を払拭し、好業績を達成

update: 2022/05/23

主要スポーツ上場企業5社、2022年3月期 財務数値一覧(表1)

主要スポーツ上場企業5社、2022年3月期
財務数値一覧(表1)

主要上場スポーツ企業5社の2022年3月期連結決算が出揃った。コロナ禍の影響を払拭し、過去最高の収益を達成するなど、好業績だった企業が大半を占めた。前期は損失計上だったデサント、ゼットは黒字を回復した。増配を決めた企業も複数、見られた。

過去最高収益の企業が複数

対象は美津濃(ミズノ)、デサント、ゴールドウイン、ヨネックス、ゼット(順不同)の5社で、いずれも2022年3月期決算。5社全てで増収、増益基調となった。前期は損失計上だったデサント、ゼットは黒字を回復した。ミズノ、ゴールドウイン、ヨネックスが過去最高の収益を達成した。

ミズノは連結売上高が1,727億4,400万円(14.8%増)と2ケタの増収。営業利益が98億7,400万円(159.4%増)、経常利益も109億7,700万円(82.1%増)と増益を達成した。営業利益、経常利益が過去最高を記録した。「米州」が売上高236億円(30.4%増)、営業利益26億円(188.9%増)と好調に推移した。

主要スポーツ上場企業5社、2022年3月期 セグメント別売上高(表2)

主要スポーツ上場企業5社、2022年3月期
セグメント別売上高(表2)

デサントは連結売上高が1,088億9,200万円(12.4%増)と2ケタの増収。営業利益51億3,800万円(前期は18億600万円の営業損失)、経常利益75億5,600万円(前期は5億8,400万円の経常損失)を確保するに至った。引き続き主力の「デサント」が476億円(14.7%増)と好調な推移だったほか、「マンシングウェア」が116億円(23.4%増)と健闘した。

ゴールドウインの連結売上高は982億3,500万円(8.6%増)と堅調な推移。売り上げ、利益ともに過去最高値。経常利益202億8,500万円(26.9%増)と初めて200億円台に到達した。シリアス向けの「パフォーマンス」が343億6,900万円(25.5%増)と好調に推移した。期末の自主編集売り場の比率は61%(4ポイント増)と過去最高を記録。EC比率が高まると共に、販売ロスも低減した。

ヨネックスの連結売上高は744億8,500万円(44.5%増)と大幅な増収。主力の「バドミントン用品」が国内外共に好調な推移で、計433億円(50.2%増)とけん引した。「テニス用品」も114億9,800万円(55.3%増)と健闘した。地域別では、「日本」「アジア」がけん引役となった。