三井物産テクノプロダクツ 「PERTEX」ブランド
アウトドア中心に拡販進む
知名度向上にも力入れる
update: 2014/02/20
三井物産が2005年10月に買収し、商標および特許を取得した高機能素材「PERTEX」(パーテックス)ブランド。グループ会社の三井物産テクノプロダクツが商品開発や販売を手掛けている。主にアウトドアブランドを中心に高機能ウエアの表地などに使用されているほか、高感度ファッションブランドへの採用事例もある。05年以降、売り上げは順調に伸び、現在は30億円まで規模が拡大した。カジュアルユースへの拡販も視野に入れ、「PERTEX」ブランドの認知度向上を目指している。
ウエアの素材として地位を確立
「PERTEX」ブランドは1975年、英国のハミッシュ・ハミルトンという登山家のアイデアを基にスタートした。毛細血管現象による吸水作用により耐水性を得るという理論を、ナイロン素材の高密度織物によって具現化。薄く、軽量で、耐水性や通気性に優れ、引き裂きにも強い点が特長だ。
三井物産テクノプロダクツが展開する「PERTEX」ブランドを冠した素材は10種類を超える。主力はダウンプルーフの素材で、表地に使われることが多い「QUANTUM」(カンタム)シリーズや、寝袋などに使用される「MICROLIGHT」(マイクロライト)、同ブランドのルーツとも言える「CLASSIC」(クラシック)などで、売り上げの80%を占める。
「PERTEX」ブランドは特に欧州での知名度が高いという。アウトドアでは定番素材の「ゴアテックス」や「ポーラテック」と並び、主力素材の1つとして認知されているという。取引先企業はやはり高機能性を必要とするアウトドア、スポーツ関連メーカーが多い。ミドルレイヤーやアウターとして着用されるダウン関連ウエアに採用されているケースが多い。売り上げは05年の買収以降、年々伸びており、アウトドアウエアの素材として一定の地位を占めるまでになった。