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ゴールドウイン、事業戦略発表会
スポーツで培った高機能性を日常シーンにも活用する

update: 2022/03/25

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登壇するゴールドウインの 渡辺貴生社長

登壇するゴールドウインの
渡辺貴生社長

ゴールドウインが3月24日、東京都内で事業戦略発表会を開催した。「ゴールドウイン」ブランドによる新プロジェクト「Goldwin 0」及び、グループ会社のゴールドウインベンチャーパートナーズによる投資領域について、その具体的内容を公表・説明した。

「ゴールドウイン」ブランドによる新プロジェクト「Goldwin 0」

今回の事業戦略発表会では、過日に公表した「ゴールドウイン」ブランドによる新プロジェクト「Goldwin 0」の詳しい内容と、ゴールドウインベンチャーパートナーズによる投資領域について取り上げた。

冒頭、渡辺貴生 代表取締役社長が登壇し、「PLAY EARTH」というキーワードの下で、これから同社に必要なことは「サーキュレーション」(循環)、「ボーダーレス」(境界がないこと)、「コ・クリエーション」(共創)の3点だと説明した。その考え方を具現化する方法として、「ゴールドウイン」ブランドによる新プロジェクト「Goldwin 0」を紹介した。

「Goldwin 0」のアパレル製品

「Goldwin 0」のアパレル製品

「Goldwin 0」(ゴールドウイン ゼロ)は、「ゴールドウイン」ブランドにおいて「カテゴリーやレーベル、国境を越えて存在する、メンズとウィメンズの機能的な衣服」で構成する。循環を象徴する“円環”=“ゼロ”を名称に加えている。「(従来の我々が手掛けてきた)領域を大きく変えていきたい。高機能素材によるスポーツウエアを手掛けてきたが、その先端技術も盛り込みつつ、暮らしの中にスポーツがあり、それがファッションへも広がっていける可能性」(渡辺 社長)を追求する。

その取り組みの1つとして、新たに提案するのが「ブリュード・プロテイン™」を採用したアパレル製品。ゴールドウインが出資するグループ企業、Spiber(スパイバー)社が開発する人工クモ糸の技術を応用した「ブリュード・プロテイン™」をアパレルの素材に使用している。

ムーンパーカやセーターなどを開発してきた経緯がある「ブリュード・プロテイン™」。今回は新たにフリースとデニム製品を企画した。(フェーク)ファー(毛皮)の企画も進んでいるという。

昨年、スパイバー社によるタイの量産プラントが試運転を開始し、そこで生産されたタンパク質が日本へ輸入され、生地の製造が進んでいる。米国でも2023年をめどに生産プラントが動き出す計画だ。米国の生産量を含めると「1,000t規模になる」(スパイバー社、関山和秀 取締役兼代表執行役)見通しだ。