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ミズノ、七條毅 常務執行役員
健康関連分野の伸び代に期待感

update: 2019/03/18

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国内の老舗スポーツメーカー、ミズノ。そのアパレル及びシューズ(フットウエア)の商品企画を担当するのが、七條毅 常務執行役員だ。海外市場や健康関連など新規分野を開拓する上で欠かせない主力の1つである。国際的なスポーツ競技が相次いで日本で開催されるいわゆる「ゴールデン・スポーツイヤーズ」に突入した2019年。来期以降、どのような業容の拡大策を考えているのか、七條氏に聞いた。

フットウエアは前年並み、ウエアは微減の見通し

2018年度(2019年3月期)の「フットウエア」(スポーツシューズ類)の業績は、昨年並み(数量ベース)になる見通しだ。日本と北米市場が苦戦したが、北欧や南米、東南アジアなどが好調な推移だった。売上比率は日本が40%、国外が60%である。

「種目別にみると、フットボール(サッカー)やインドアスポーツ(主にバレーボール)、ラケットスポーツがプラス成長しています。フットボールはマーケティングがうまく行きました。バレーボールは北米がやや苦戦しましたが、ハンドボールは欧州を中心に高いシェアを保っています。ラケットスポーツでは卓球のシェアが高い。テニスは欧州で攻勢をかけています。国内は軟式テニスが強みですが、今後は硬式も攻めていきたいと考えています」

ランニングシューズは成熟市場──北米や欧州(東欧を除く)が苦戦している。パフォーマンスランニング市場が縮小している影響も少なくないようだ。その半面、新興国での売り上げは伸びているという。

「純粋な競技スポーツの市場は縮小する傾向にあると思います。日本市場は少子高齢化が進んでいますし、それにどう対応するのかも重要です。例えば日本市場では、ワーキングシューズが150%と大きく伸びました。健康やライフスタイルなど新しい市場を開拓する余地もあります。国外市場はまだ拡大できる余地があるし、やるべきこともはっきりしています」

一方、アパレルビジネスの今期見通しは、微減(金額ベース)になるようだ。売り上げの80%を日本が占めている。海外は欧州がプラス成長し、China市場が減収した。日本は微減傾向だった。

「競技ウエアは前年並みでしたが、マルチカテゴリーは伸びました。フットボールは堅調で、チームユース・パーソナル共に伸びました。卓球もプラス成長でした。バレーボールは微減しました。シューズからスタートしたワーキングウエアビジネスも、取引企業が増えています」