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美津濃、2016年3月期 連結決算
増収するも、為替の影響で減益に

update: 2016/05/11

puma、 2015年12月期 財務諸表

puma、
2015年12月期 財務諸表

美津濃(以下、ミズノ)の2016年3月期連結決算は、増収を達成するも、為替の影響で減益に至った。主力のシューズ、アパレルなどは堅調だったが、米州のフットウエアが苦戦したこともあり、難しい決算になった。

ドル高の影響で粗利率が減少

ドル高の影響で、売上高総利益率(粗利率)が減少した。その影響で、利益面が軒並み減少した。また、経費面でもドル高が響いて、販管費率が微増した。米州のフットウエアの苦戦、また暖冬による秋冬商戦の不振もマイナス要因になった。

地域別では、主力の日本が売上高1,264億円(3%増)と堅調だった。競技スポーツのほか、ゴルフ品が健闘した。非スポーツなど新規チャネルの開拓も後押しした。また、スポーツ施設事業も堅調に推移した。契約数は744施設におよび、対前年比で5%増と拡大している。

米州は、為替の影響を除くと5%の減収だった。セグメント利益は13億2,000万円の損失を計上した。シリアス系ランニング市場の減速が大きく影響したようだ。ブラジルの経済不振、レアル安による南米向けのビジネス減退もあった。

欧州は為替の影響を除くと、2%増と堅調だった。シューズは健闘したが、アパレル・用具が苦戦した。ゴルフビジネスの組織を再編し、再強化を図る。また、期首には「ミズノ ノルウェー」を設立、販売体制の強化に乗り出している。

アジア・オセアニア地域は為替の影響を除くと8%の増収だった。台湾および韓国を中心に売り上げを伸ばした。仕入れコストは増加しているが、各商材ともにプラス成長を達成している。今期も引き続き、安定した収益を計画している。

通期は増収増益を計画している。「米州の立て直しは喫緊の課題だ。ROAおよびROEも回復させたい」(ミズノ、水野明人 代表取締役社長)。経費削減を進め、収益性の立て直しを推し進める。