TOP > 企業レポート > アシックス 機能訓練特化型デイサービス...

アシックス
機能訓練特化型デイサービス施設「Tryus西宮」を開設

update: 2014/09/22

「トライアス西宮」外観。 デイサービス事業に新規参入する

「トライアス西宮」外観。
デイサービス事業に新規参入する

アシックスが9月24日から、要支援・要介護認定者を対象にした機能訓練特化型デイサービス施設「Tryus(トライアス)西宮」を開設し、運営を始める。加速する高齢化社会を見据え、スポーツシーンで培った体力強化プログラムを生かして、デイサービス事業に参入する。

独自の運動サービスプログラム「DUAL SPARK」を活用

「数年間で20-30カ所を出したい」と語る尾山基社長CEO

「数年間で20-30カ所を出したい」と語る尾山基社長CEO

同施設は兵庫県西宮市にあり、隣接する醸造メーカー「日本盛」の土地を借用している。最寄りのJR西宮駅から徒歩でおよそ15分とやや離れているが、周囲は閑静な住宅街だ。「日本盛」が所有していた建物を居抜き工事し、デイサービス施設に改装した。

2階建ての構造で、1階の約60坪のスペースがデイサービス施設。2階の約20坪は事務所として使用する。中庭が設けてあり、施設利用者が憩いの場所としても使用することができる。

同施設の特徴は、体力の改善・向上の状態・過程を随時、数値で確認できること。同社のスポーツ工学研究所で開発した独自の運動サービスプログラム「DUAL SPARK(デュアルスパーク)」を活用。各個人の体力の向上度を設定し、個別にトレーニングを行う。歩行や体格、注意能力、脚力など7つの項目をシステムに入力し、各項目を10段階で評価する。利用者は随時、自身の7つの項目のレベルを確認できるため、体力の改善・向上が把握しやすい。

紐を使ったプログラムも披露された

紐を使ったプログラムも披露された

運営開始に先駆け、16日に開催したメディア向けの内覧会で尾山基 代表取締役社長CEOは、「『Tryus西宮』は、中期計画に掲げている3つの領域(スポーツ・健康・ライフスタイル)の内、健康領域に該当する。要支援・要介護認定者へ向けて、運動機能を向上させるための施設を運営できないかと考えた」と事業参入のきっかけと目的を説明した。また、「5年計画でチェーン展開し、黒字化を目指したい。数年間で20-30カ所を出したい」と今後の計画を語った。

アシックスジャパンの土方政雄 代表取締役社長は「初年度(14年12月期、9−12月の約3カ月間)の利用者数は、1日の最大利用者数が60人なので、それほど多くにはならないと予想している。売上高は1,000万円程度と予測する。年間では4,000−5,000万円くらいの規模になるだろう」と事業計画を説明した。

なお、当施設の使用には健康保険が適用される。利用者は10%負担で使用することができるという。