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東レ、2018年度の機能素材ビジネス
1ケタ台後半のプラス成長に

update: 2019/06/10

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国内市場では カジュアル向け需要も増えつつある

国内市場では
カジュアル向け需要も増えつつある

東レの機能素材ビジネスの2018年度は、上半期の好調や主力顧客の受注が順調だったことから、前年比1ケタ台後半のプラス成長を達成したようだ。国内外共にアウトドア関連がメーンだが、国内ではカジュアル関連に需要の広がりも見られる。

上半期の国内、輸出が順調な推移

上半期は国内が順調だったほか、輸出も為替の影響があったものの、滞りない推移だった。好調だった上半期の貯金、及び主力のアパレル各社の業績が良かったことで、2018年度の機能素材ビジネスは数%の伸び──1ケタ台後半の増収で、前年比を上回った。下期は猛暑や暖冬など、天候不順による影響でトーンダウンした。暖冬の影響があった秋冬シーズンだが、2017-18年秋冬シーズンの受注は順調だった。特に、アウトドア系の人気ブランドにおいて、アウターなどを中心に消化が進んだようだ。

展開分野は国内外共に、アウトドア関連が中心。40周年を迎えた「エントラント®」や、「ダーミザックス®」などの防水透湿素材が主力の1つだ。ニット関連ではカジュアルユースや水着、アスレチック、ゴルフウエアなど。水着の規模は大きいが若干、苦戦気味だった。

概してアウトドアビジネスは国内外共に堅調。国外ではアウトドアの高機能性アパレルをタウンで着るケースが多いというが、日本ではまだ少数派のようだ。アスレジャーと呼ばれる、街着に機能素材を採り入れた商品の浸透も進んでいる。一方、アスレチック分野は漸減傾向のようだ。ジャージーの苦戦と関連しているが、アスレ関連ブランドが減り、カジュアルブランドにとって代わっていると分析している。