TOP > 企業レポート > デサント、「アリーナ」 3年後に80億円...

デサント、「アリーナ」
3年後に80億円規模を目指す

update: 2017/03/15

「アリーナショップ 東京」。 グローバルのフラッグシップに 位置付ける

「アリーナショップ 東京」。
グローバルのフラッグシップに
位置付ける

デサントがスイムブランド「アリーナ」のアジアにおける拡販に力を入れる。中期3カ年計画の最終年度(2019年3月期)には、連結売上高を10億円上乗せし、80億円規模にまで拡大する計画だ。シリアススイマー層の開拓に加え、China(中国)市場などアジアの売上拡大も視野に入れている。

成長エンジンに期待するアジア市場

「アリーナショップ 東京」の1階フロア

「アリーナショップ 東京」の1階フロア

3月16日オープンの既存店をリニューアルした「アリーナショップ 東京」(東京都渋谷区神宮前)は、グローバルフラッグシップショップの位置付けだ。今後、商標権を持つ日本国内およびアジア市場における拡販の起点になる。中計では、「アジア10カ国以上でスイムウエア売上高No.1へ」という目標を掲げているが、その橋頭堡にもなる直営店である。

現在、日本市場のほかには、Korea(韓国)やシンガポール、マレーシア、香港で市場シェア1位を獲得している。シェアNo.1を獲得できていないのが中国、台湾、タイ、フィリピン、インドネシア、ベトナムだ。中でも、台湾、タイ、インドネシアはシェア2位まで市場開拓が進んでいる。おしなべて、こうしたアジア市場では、「スピード」ブランドが優勢のようだ。

「アリーナショップ 東京」の2階フロア

「アリーナショップ 東京」の2階フロア


「アリーナ」ブランドの2016年3月期(2015年度)の連結売上高は70億円。これを3年度の2019年3月期(2018年度)には、80億円にまで拡大させる計画だ。事業を成長させる柱は3つ。①レーシングやトレーニング、エキップメントのシリアススイマー向けの商材、②中国における事業拡大と主要2カ国(日本、韓国)の安定成長、③スポーツウエアなど周辺商材の開拓、の3点を掲げる。

特に期待を掛けているのが中国市場で、3カ年の伸び率は294%の数値を掲げ、約3倍の業容拡大を目指す。今年中に270店(2016年6月末対比で60店の増加)まで店舗数を拡大する計画だ。日本および韓国でも、2ケタの増収を目標にする。

アクセサリー類を集積した「アリーナショップ 東京」の3階フロア

アクセサリー類を集積した「アリーナショップ 東京」の3階フロア


「アリーナショップ 東京」はこうした中期的なブランド事業の強化と連動した取り組みで、2020年の東京オリンピックも視野に入れている。同様の店舗仕様でアジア市場にも出店を増やす計画だ。