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【解説】スペシャルレポート
合繊特集「新製品開発の“現場”から──新しいスポーツビジネスへの挑戦」

update: 2015/06/08

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素材だけの差別化難しく、製品事業でトータル化図る

今回の6社のインタビューから浮かび上がってきた共通点がいくつかある。1つは再度、新機能の素材開発を強化することだ。本分に立ち返り、自社の開発力に磨きをかける動きが見られる。

2つ目は、差別化、顧客満足の向上、幅広い顧客の獲得などを目的とした、生地から製品までトータルに対応するビジネススタイルが増えてきたこと。OEM生産など製品事業に対応できる商社機能を素材開発機能と組み合わせ、総合力を強化するケースが最も多い。東洋紡STCの素材と製品の一体提案や、東レと東レインターナショナルとの提携は以前から見られるケース。NI帝人商事と帝人ファイバーが合併し、帝人フロンティアとして再スタートを切ったのも記憶に新しい。商社機能と素材開発機能を融合させた典型例である。今春からは旭化成が、商社機能を集約した旭化成アドバンスとして新たにスタートを切っている。また、ユニチカトレーディングも製品を含む一環提案ビジネスの体制整備に力を入れている。

3つ目は言わずもがなの、グローバル化だ。円安に振れている為替の影響で、輸出ビジネスを手掛けているメーカーは収益を伸ばしている。円高の時はその逆で、国内ビジネスが健闘していた。素材と製品、国内と国外をバランスよく扱うという経営スタイルも、共通項として挙げられるだろう。

〈3つの共通点〉
1 新機能の素材開発を強化すること
2 生地から製品までトータルに対応するビジネススタイルが増えてきたこと
3 グローバル化

特集ページ(『スペシャルレポート「スポーツビジネスマガジン」合繊特集「新製品開発の“現場”から──新しいスポーツビジネスへの挑戦」 主要素材メーカー6社を直撃 今後の方針を聞く』)。