アシックス、第4回目の「インベストメントデイ」を開催
update: 2021/06/07
アシックスが2日、第4回目の「インベストメントデイ」をオンラインで開催・配信した。主要地域のシェア状況を踏まえ、引き続き主力のランニングビジネスを強化していく方針を明らかにした。
“ランニング”ビジネスを重点強化
このインベストメントデイは同社が定期的に開催しており、アナリストや投資家、メディアへ向けて経営方針を伝えるほか、コミュニケーションの場を設ける目的がある。今回は「グローバルランニングデイ」に該当する6月の第1水曜日(2日)に合わせて開催した。
方針説明のメーンは、主力のランニングビジネスを引き続き強化していく点だ。コロナ禍でもランニングへの参加率は増加している背景を説明(2019年12月時点で39%。1年後の2020年12月には44%へ増加)。その上で、主要地域でトップグループにおいて高いシェアを確保できている現状(シェア率は日本が13.9%で3位、米国が13.1%で3位、欧州が39.3%で1位)を踏まえ、今後も主力のランニングビジネスを強化していく方針を明らかにした。
具体的には、前述の主要3地域(日本、米州、欧州)でマーケットシェアを高めるほか、既存に加えて「若年層」の開拓、「女性」へのアプローチを強化する。また、新興国──中国、インド、南米の市場開拓にも力を入れるほか、デジタルを活用したランナー向けの最―ビスの充実を図る。
2020年1月から、社内“横串”型の社長直轄組織「Cプロジェクト」を発足。各部署から若手スタッフを集め、トップアスリートと連動したものづくり、事作りに取り組んでいる。プロジェクト名の「C」は、創業者・鬼塚喜八郎の言葉である「まず頂上を攻めよ」の中の、“頂上”という言葉の頭文字「C」から引用した。当面はシューズが最優先アイテムになるが、「シューズの次は“アパレル”分野だと考えている」(廣田康人 代表取締役社長COO)。