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帝人フロンティア、村田製作所と共同開発
電気で抗菌性を発揮する“圧電”繊維「ピエクレックス」を市場投入

update: 2020/06/05

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“サステナビリティ”“エシカル”の切り口に最適な素材

使用用途はスポーツや一般衣料など 多岐にわたる

使用用途はスポーツや一般衣料など
多岐にわたる

この新素材をスポーツアパレルの観点から検証した場合、昨今のトレンド性に合致する要素があると考えられる。冬場のアウターに使用するフッ素の撥水剤を減らす傾向があるほか、洗浄時に流れ出る各種の溶剤を削減していこうという動きも活発になっている。“サステナビリティ”や“エシカル”の切り口でエンドユーザーにアピールするには、最適の素材だろう。

同素材の特長である抗菌性は、汗の匂いを抑える機能が期待できる。大量の汗をかくスポーツシーンにおいて、スポーツアパレルに採用する事は理に適っている。また、女性層を中心としたヨガウエアなどへの採用も可能性がある。

「ピエクレックス」は繊維状で加工が容易。様々な形状が必要とされるアパレル製品には最適な素材だ。アンダーウエアの場合は、ニット地にしてポリウレタンと交編するなどし、従来の機能素材と同じように加工することができる。抗菌性を発揮するには、「より肌に触れている方が効果は高い」(ピエクレックス、竹下皇二 取締役副社長)ため、今後はパターンや編立などの工夫が課題になりそうだ。