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エスエスケイ、2022年7月期(非上場)
野球が健闘、経営効率化で増益を達成

update: 2022/10/19

エスエスケイ、2022年7月期 財務数値一覧(表1)

エスエスケイ、2022年7月期
財務数値一覧(表1)

スポーツ卸のエスエスケイ(非上場)が10月17日に開示した2022年7月期(第73期、2021年7月21日―2022年7月20日)は、減収増益基調となった。種目別では、野球、シューズ、アパレルなどが健闘した。

通期は増収増益を計画

当期(2022年7月期)から収益認識会計基準等を適用しているため、純然たる前年比がない項目がある。別表に適用前の前年度実績を列挙しているので参考にされたい。

売上高は437億5,800万円。約30億円の納期遅れやキャンセルが発生し、売り上げが伸び悩んだ。売上総利益率(粗利率)は18.9%と前期比並みだった。営業利益は5,700万円(714.3%増)と大幅に増加した。経費コントロールが奏功し、増益に至った。

経常利益は4億3,300万円(67.2%増)の増益。為替差益の発生、コロナ禍の助成金収入がプラスに働いた。当期純利益は2億5,300万円(114.4%増)の増益となった(表1を参照)。

エスエスケイ、2022年7月期 部門別売上高(表2)

エスエスケイ、2022年7月期
部門別売上高(表2)

部門別の売上高も収益認識会計基準等を適用しているため、前年比がない。数値上は「アスレティックスポーツ」が増収、「ライフスタイルスポーツ」が減収になっている。前年度と同じ基準で比較した場合、「アスレティック」が2.8%減、「ライフスタイル」が2.2%減でそれぞれ減収の結果だった。好調を持続している「野球」は、埋め込み型スパイクや公式バットが健闘した(表2を参照)。

今期は、「得意先のデジタル化支援、自社品の強化、主力店との関係強化、在庫や物流などの適正化、新規事業の収益化」などが主な取り組み策だ。

通期の業績見通しは、売上高485億円(10.8%増)、営業利益5,500万円(3.5%減)、経常利益3億円(30.7%減)、当期純利益1億8,000万円(28.9%減)。PR費用など販管費が増加する見込みで減収の予想だ。「アスレティック」「ライフスタイル」共に同率の伸びを計画している。