帝人フロンティア 機能素材展 2017年春夏シーズン
長・短繊維を組み合わせた「Octa®Neo」を提案
update: 2015/12/10
帝人フロンティアは2017年春夏シーズンの機能素材展において、長繊維と短繊維を組み合わせた新素材「Octa®Neo」を提案した。長繊維(芯糸)の「Octa®」と短繊維(鞘糸)で構成する。そのほか、ポリエステルを使った高強力繊維「PASMO®」(パズモ)をダウンの表地として提案した。
新しいスポーツ素材に位置付ける
新素材「Octa®Neo」は、既存の異形断面糸「Octa®」を軸に短繊維と組み合わせた。「Octa®」は中心に穴の開いた中空糸で、8本の突起が付いている。元々、軽量性や通気性に優れる素材だが、短繊維と組み合わせることで、さらに機能性の幅が広がった。
芯糸に「Octa®」を使い、鞘部分に短繊維を絡ませた。軽量・嵩高性に吸水性や風合いなどの短繊維の機能性が加わり、長・短繊維双方の複合的な機能の発揮が期待できる。2017年春夏シーズンのスポーツウエア向けとして、重点プロモーション素材に位置付ける。
鞘糸のバリエーションは豊富だ。ポリエステルのほか、綿やレーヨン、秋冬向けにはウールやアクリルといった組み合わせも可能だ。当初は20と30番手で展開する。基本は生地売りだが、糸売りも視野に入れている。
また、高強力繊維「PASMO®」は、ナイロンの高密度織物が全盛のダウンジャケットの表地用途に提案した。レギュラーのポリエステルに比べ、約1.5倍の強度を持つ。強度上、15デニールが限度だったポリエステル素材だが、10デニールでも“リップストップ”組織にしなくても、十分な引き裂き強度が得られるという。ナイロン表地に替わる新しい素材として提案を進める。