書籍紹介
TOP > 業界ニュース > ビッグジョン、2011年春夏展 メンズはニーハイ丈に期待、レディスは非デニムが好調

ビッグジョン、2011年春夏展
メンズはニーハイ丈に期待、レディスは非デニムが好調

update: 2010/11/01

ビッグジョン 2011年春夏展 M3

70年代のブッシュパンツをイメージさせる
ニーハイ丈のショートパンツは売れ筋の予感
(「Big John」のM3)

株式会社ビッグジョンは、このほど2011年春夏シーズンの展示会を開いた。ブランド別に提案内容を紹介したい。

「Big John」ブランドの「M3」シリーズは、ブランド創設当時のスリムフィットをベースに、当時のスラッシャーや革パッチ、ディテールなどを活かしながら今の時代のサイズバランス、素材などを用いて提案。今回はボトム以外にもタイトめなGジャン、シャツも揃う。歴史を踏まえたアーカイブの提案では、70年代のブッシュパンツを9.5オンスのムラ糸デニムやサマーコール天、ケミカルウォッシュなどで表現したニーハイ丈がトレンドアイテムとして期待される。

また、スペシャル商品として「レアジーンズ」を提案。2万9000円と高額ながら前回の「マイスター」(3万8000円)は完売した人気の名品だ。ビッグジョンがブランドを立ち上げた1967年以降、国産デニムが登場し、80年代には扱うショップが増えた。そこで求められたのは均一的なジーンズ。その反動として生まれた、アメリカの力織機で織ったセルビッチジーンズがレアジーンズの始まりになった。ノンウォッシュのジーンズで1万8000円と高額だったため当時は売れ行きも良くなかったが、ビンテージレプリカがいろいろなメーカーでつくられるきっかけになったという。今回のレアジーンズは同社の創業70周年にあたるということで制作された3号目、坂本デニムが江戸時代の藍染の色を使い、ロープ染色で再現した(前回は1996年、坂本デニムのかせ染め=藍がめに糸を浸して絞って乾かす手法)。

「日本古来の鉄さびのような、今までにない色が出来上がりました。そのままはいて寝ても布団に色がつかないとても上質な染めです。もともと藍染め屋だった坂本デニムは日本のジーンズの染めをつくりあげたといえます。今回のレアジーンズの色目は江戸時代のものですが、手法はハイブリッド。その生地を使ってどんなジーンズにするか悩みました。出来上がったのはコーディネートの中に溶け込むような、癖のないジーンズ。ブランド名はあえて出さず、飾りもない、テーラード風のやさしい仕上がりです。巻き縫いミシンも使っていません。ただ、染めは今までにない日本の遺産である天然の藍をロープ染色で再現。ジーンズに対する価値観で見れば、これからのジーンズといえるのではないか、と思っています」(企画部・販売促進課正岡祐介課長)

ビッグジョン 2011年春夏展 ワールドワーカーズメンズ

ユーロワークの要素を強め、トップスがタイトな「WORLDWORKERS」のメンズは大人も着られるブランドとして人気上昇中

ビッグジョン 2011年春夏展 ワールドワーカーズレディス

「WORLDWORKERS」のレディスラインは前シーズンからスタートした

「WORLDWORKERS」は1975年にスタートしたメンズブランドで、4年ほど前にリニューアルした。メインアイテムの、ライトオンスのシームレスパンツは、脇に縫い目がないためはきやすい。今季は綿麻デニムの7.5オンスという薄さと軽さ、必要最低限のディテールで表現し簡素化されたデザインが特徴。チノクロスのトラウザーや膝上丈、セルビッチヘリンボンにリアルな古着加工を施したオールドペインター、綿麻サージの膝上丈など。同ブランドはアメリカのワークウェアからスタートしたが、リスタート以降はユーロワークの要素を強めている。その中でも、一重のショップコートはあるセレクトショップの制服に採用されるなど、毎回テーマを設け、今回は絵描きさんが落書きをしたような絵が身頃などに描かれている。スタイリストに人気がある理由のひとつは、昔のワーク系のバランスと違ってトップスがタイトに仕上がっている点。膝上丈のショートパンツなども含め、大人が着こなせるブランドとして認知されている。雑誌掲載の頻度が昨年の5倍、受注数も1.5倍に増えているという。

同ブランドのレディスは前シーズンからスタートしており、型数を絞って提案。メインはトラウザーやカーゴパンツ、ペインターパンツなどで素材は綿麻が多く、女性用に少し軽めにしたり、コートは袖丈を7分丈にしたりと同じアイテムでもメンズとはディテールを少し変えている。ナチュラルテイストを提案するセレクトショップなどを中心に卸先が増えつつあるという。「やわらかさとゆったりした着心地、バランス的にもいろいろな着こなしが楽しめます。綿麻のハリ感も反応の良さにつながっているようです」(正岡課長)。

ビッグジョン 2011年春夏展 K-WAY定番

今季は定番の2型を打ち出し、
より認知度を高めていく「K・WAY」

同社が輸入販売するフランスのアパレルブランド「K・WAY」は、今年9月から店頭展開している。今季は定番の2型を打ち出し、より認知度を高めていく。ひとつは、ジャケットの上に羽織れる傘代わりのレインウェア「クロード」。フルジップとプルオーバータイプがある(9345円)。もうひとつは、サイジングがタイトでファッション性の高い「ジャック」で、プレーンなタイプから多彩なプリントパターンまでカラーバリエーションも豊富。いずれもナイロン素材のポケッタブル仕様で、胸元のロゴ位置が高めにデザインされているのもおしゃれ。レインウェアブランドとしての機能をコアにファッションアウターとしてユニセックス&シーズンレスで提案できることから、セレクトショップを中心に、スポーツショップやアウトドアショップ、また、サイクリングウェアとしても提案していきたいという。


ビッグジョン 2011年春夏展 ディッキーズメンズ

チノパンツ、カラーパンツのイメージが定着した「Dickies」はニーハイ丈が売れ筋と読む

ビッグジョン 2011年春夏展 ディッキーズレディス

「Dickies」のレディスでは、シャンブレー素材のサルエルとチノパンツが一押しだ

「Dickies」のメンズは、“秋のニュースタンダード”の打ち出しが好調だ。従来のローライズのワークパンツの股上をさらに浅く、細くしたタイプで、シルエットは靴がかぶさる感じのゆるやかなフレアの「シューカット」、タイトな「スキニー」、「ジョッパーズ」の3型がある。履きやすさで定評のある定番のストレートはここ数年、ずっと売上げが伸びているという。チノパンツ、カラーパンツのブランドイメージが定着したことが大きいようだ。同ブランドでは7分丈を3年前から手掛けてきたこともあり、今季は5色展開にスポットの3色を加えて展開する予定。また、カットレングスものの提案として7分丈、ひざ丈、ニーハイ丈を揃え、チェック柄やマリンボーダー柄、迷彩柄、ジオメ柄などプリントのバリエーションも多彩に揃えている。とくに、「ひざ小僧を出すニーハイ丈は今季の大ヒットアイテム」と担当者。レディスの一押しではシャンブレー素材のサルエルと、股上深めで腰回りにゆとりを持たせたチノパンツ。メンズの素材はハードだが、ポリエステルの混率を低く、綿を多めにした素材にストーンウォッシュをかけることでレディス向けのやわらかい肌触りの素材感に仕上がっている。


ビッグジョン 2011年春夏展 ブラッパーズ

ナチュラルな表面感とテンセルをブレンドしたドレープ感でストレスフリーなはき心地を提案する
「BRAPPERS」のカーゴパンツとオールインワン

「BRAPPERS」の今季テーマは“Sweet Military”。店頭での流れを受け、非デニムを前面に打ち出している。そのひとつが、ソフトサルエルカーゴ(1万2600円)だ。素材は横糸にコットンとテンセルをブレンドしたムラ糸を使用したバックサテン。ムラ糸によるナチュラルな表面感と、テンセルをブレンドしたドレープ感でストレスフリーなはき心地を追求。裾がストラップ付きのデザインと、裾シャーリング&2タック仕様の2タイプがある。また、ミリタリーオールインワン(1万5750円)やチノパン型ショートパンツ(1万500円)、アウターとしては7分袖のノーカラージャケット(1万2600円)などがある。今季はカーゴパンツが中心となるが、きれいめで通勤スタイルにも適する光沢のあるサテン地のチノパンツも提案していくという。

(有限会社ビジョンクエスト・田中千賀子)

シキボウ ゴールドウイン かまだプリント株式会社 豊和株式会社 TEIJIN ビッグジョン PERTEX Elemental ペガサス シマセイキ ドミンゴ ミズノ株式会社 カイハラデニム ダンス ウィズ ドラゴン 株式会社デサント