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『マーケット分析』
「ゴルフウエア市場 vol.4」 シーンの“次”を模索する

update: 2011/04/25

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コンセプトを変えない「カステルバジャック」

「カステルバジャック」11年秋冬でダウンをグレードアップ

「カステルバジャック」11年秋冬でダウンをグレードアップ

「カステルバジャック」11年秋冬でダウンをグレードアップ

4月末で解散するライカから4月1日付でオッジ・インターナショナルへ事業譲渡された「カステルバジャック」。11年秋冬の展示会も終え、新体制の下で事業が再スタートしている。マスターライセンシーも変わっていないし、現場の主なスタッフはライカからオッジへ事業と共に移籍したので、大きな混乱はない。11年秋冬展示会は小売店の反応も悪くなかったそうで、まずは安定した再スタートが切れた。

10年秋冬シーズンは、立ち上がりの9月は苦戦したが10月以降は前年比をクリアした。ゴルフの切り口で提案する「スポーツ」ラインでは、一押しアイテムの防寒ダウンが好調だった。ほぼ完売状態だったという。ブランドに固定ファンが付いているため、きちんとその個性を企画に落とし込めば応えてくれるようである。11年秋冬も引き続き好評だったダウンを強化した。アウトドアテイストを取り入れ、750FPのグースダウンを使用した。機能性中綿にダウンを混ぜた「ハイブリッドダウン」の進化版である。

上代価格の下落は収まったようだ。特に百貨店などでは一定の価値と価格を求める傾向が強くなっている。「ハイブリッドダウン」はグレードを上げた。価格も多少上がった(3万3000円)が、付加価値も増した。「安くするのではなく、さらにグレードを高めた」のが11年秋冬の企画だ。

目下、「スポーツ」(ゴルフ)ラインを強化中。加えて、レディスラインの強化に乗り出す。ライカ時代は、同社がメンズを得意にしていたため、あまりレディスが目立たなかった。オッジはレディスを得意にするため、同社のノウハウを活用できる可能性がある。11年春夏は新生「カステルバジャック」の移行期にあたる。