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国内ベースボール市場を俯瞰する(上)
13年シーズンに新規参入ブランドが増加

update: 2012/08/06

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「ミズノプロ」「グローバルエリート」に続く第3の柱「ダイアモンドヒーロー」

国内シェアトップのミズノは13年シーズンモデルのブランドロゴを変更する。今年9月から市場投入されるグラブの新製品から順次、新しいロゴを使用する。2006年から下に「MIZUNO」の文字が入った「ミズノ ランバード」マークを使っていたが、グラブ製造を始めてから100周年を迎えるに当たり、「MIZUNO」の文字を取り除いた「ランバード」マークに変更する。バット、リストバンドはすでに「ランバード」マークを使用している。ユニフォームは引き続き「ミズノ ランバード」を使用する。

しかしブランドのロゴ変更は象徴的なことで、商品の質を向上させることが必要不可欠だという。もちろん、簡略化された「ランバード」マークでブランドをシンボリックに見せたいという思いはあった。マークだけでミズノというブランドを認知してもらえるように、である。9月10日に発売される「ミズノプロ」の新モデルグラブ「スピード ドライブ テクノロジー」は「ランバード」マークを使用している。前述したように「捕球時の操作性の向上」という新しい機能性を付加している。

今期の推移はあまり良くない。予想以上にプレー人口が減っている(特にファン層のソフトボールの大人、野球部の新入部員)ようで、ファン層では大人のプレーヤーが減少していると分析する。「ミズノプロ」「グローバルエリート」など硬式のシリアス層は堅調で、ほぼ横ばいだという。

うまく回り出しているのが「ダイアモンドヒーロー」。「ミズノプロ」「グローバルエリート」に続く、第3の基幹ブランドに位置付ける。軟式では、中学生の試合で使用許可が出たウレタン素材を使用したバット「ビヨンドマックス」が品切れ状態だという。

来シーズンに競合ブランドが増えることは気になる点だ。市場が厳しい時だからこそ、着実に定価販売を進め、秋以降に投入する新モデルでユーザーを取り込む。新ロゴに対する小売店の評価もまずまずのようだ。