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ミズノ、松下真也 取締役 ゴルフ事業、広報宣伝担当
「ウッドビジネスを強化する」

update: 2014/12/15

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キーワードは“フィッティング”

アイアンで培ったカスタムフィッティングの考えをウッドのほか、シューズにも応用している。昨年デビューした「ジェネム」である。足長と足囲を計測し、自分に合った1足を選ぶシステムが好評で、ゴルフショップの店頭ではベスト3に入っているという。

「どのアイテムにも共通して、ゴルファーに合う用具を提供したい、という思いがある。当社のゴルフ用品ではキャディーバッグを除いて、すべてフィッティングを展開している」

一方、欧州ではボールが健闘しているという。2013年にデビューした「MP」が好調なスタート切った。欧米市場も日本同様、カスタムフィッティングビジネスをベースに今後はウッドを強化する。

ウッド強化の第1弾、「ミズノ JPX850 ドライバー」

ウッド強化の第1弾、「ミズノ JPX850 ドライバー」

今年デビューしたボール「JPX」は4月の発売以降、国内の大手ゴルフ量販店において販売数が落ちていないという。通常は発売当初の販売量が一番多く、徐々に減少していく傾向が一般的だ。リピーターの比率が高く、一度購入し使用したゴルファーがその性能を体験し、再度購入しているケースが多いようだ。

「当社のゴルフ用品は、ゴルファーにその良さを体感してもらい、徐々に売り上げが伸びていく傾向があると思います。リピーターに支えられているわけで、こうした難しい市況下でも、特に国内などは健闘しているのではないか。初年度に売れても、続かなければ意味がない。ゴルフアパレルにおいても強みの機能性を生かしたもの──レインウエアやアンダーウエアの『バイオギア』、アウターの『ムーブダウン』などに力を入れていきたい」

今期(2015年3月期)のゴルフビジネスの見通しは、上期が少し苦戦したこともあり、前年比95-100%に落ち着きそうだ。利益面は昨年よりも改善する計画である。ゴルフ事業の再強化元年。来年以降の推移が興味深い。

略歴 松下真也(まつした・しんや)氏 1954年生まれ。77年ミズノ入社。95年広報宣伝部次長。97年広報宣伝部長。01年商品開発部長。06年ゴルフ事業部長。08年取締役(グローバル・ゴルフ事業、ゴルフ事業部担当)。11年6月から現職。