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デサント
羽田仁 取締役 海外セールス部門長 兼 上海迪桑特商業有限公司総経理
ブランド発信はグローバルで、商品は現地企画

update: 2012/07/09

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“地域性”は乗り越えるべき壁

アジアで拡販を進める「カルバン・クライン ゴルフ」

アジアで拡販を進める「カルバン・クライン ゴルフ」

昨年から新規ゴルフウエアブランド「カルバン・クライン ゴルフ」の販売を日本とアジア地域でスタートした。現在、最も力を入れるべきブランドの1つだ。日本をはじめ、中国、韓国、香港、マカオなど展開地域は9カ国に広がっている。

「海外ビジネスの進捗度合いは、実際の動きと計画の動きとの間にギャップは当然あります。『カルバン・クライン ゴルフ』はもっと拡販したいと思っています。(昨年で撤退した)『ダンヒルリンクス』は成功途上でブランドホルダーの方針変更で辞めざるを得なくなった。最初の1年間は全く売れず赤字だったがその後、少しずつ路線変更して成長基調に乗った。『カルバン・クライン』は現時点では「これだ」という方向性を見いだせていません。マーケティング部門と微調整が必要です。徐々に手直しは進んでいます。例えば国内百貨店や中国・香港・マカオなどでは、もう少し高い価格の商品が必要だと感じている。国内の主販路はゴルフルート。中国などのアジアでは日本のように売り場が分かれていないので、販路展開に気を使います」

「『マンシングウェア』について、中国国内の拡販のために都市部MDと地方都市MDを分けたことがありましたが失敗した。価格帯も売れ方も沿岸部と好まれるものが全く違っていたのです。あまり違うものを売ってもブランドイメージがぶれてくるという点もあるので、現地企画も簡単ではない面もあります。例えば中国は機能性があまり通用しない。誰々が良いと言えばみんなが集まる。例えば有名選手が履いているシューズという方が売れるのではないかと感じます」

販路開拓も商品企画と密接に結びついている。その地域に適した現地企画商品を適した販路で拡販する。

「中国では再度、沿岸部の拡販を強化します。日本で企画した商品が売れにくくなっているのですが、これは(デフレの影響で)日本の商品がリーズナブルになってしまって、中国市場に合わなくなっているためです。中国ではまだまだ華美なデザインのものが必要。ターゲット層は富裕層が多いのでもっと華美なものが欲しいという要望がある。13年春夏企画から80%を現地企画に、20%を日本企画(うち半分が日本企画・中国生産)にします。日本企画・日本生産の商品も置くが、より現地が欲しいという企画に変えようとしています」