NIKE,Inc. 2021年5月期 第3四半期
収益が回復、増収増益に

update: 2021/03/24

NIKE,Inc.（ナイキ社）の2021年5月期（2020年度）の第3四半期（6－2月）連結決算は、収益が回復し、増収増益を達成した。主力の「Footwear」（シューズ）が堅調だったほか、地域では「EMEA」（欧州・中東・アフリカ）や「Greater China」（中華圏）が好調に推移した。

主力の北米が伸び悩む

連結の売上収益は、321億9,400万米ドル（約3兆4,125億6,400万円、1米ドル＝106円で換算）、3.6％増と堅調な推移だった。売上総利益率（粗利率）は44.4％（0.3ポイント減）とほぼ前年同期比並み。販管費率が低下したこともあり、営業利益が50億2,400万米ドル（約5,325億4,400万円、同）、27.1％増と増益を達成した。

税引前利益は48億700万米ドル（約5,095億4,200万円、同）、30.2％増と2ケタの増益。四半期利益は42億1,800万米ドル（約4,471億800万円、同）、26.7％増となった（表1を参照）。

第3四半期（12－2月）の売上収益は、103億5,700万米ドル（約1兆978億4,200万円、同）、2.5％増だった。粗利率が45.6％（1.3ポイント増）と改善している。販管費も削減が進み、営業利益が16億7,800万米ドル（約1,778億6,800万円、同）、41.0％増と大幅に回復した。

商品別では、「Footwear」（シューズ）が売上高200億7,400万米ドル（約2兆1,278億4,400万円、同）、5.1％増と堅調に推移した。連結売上高の約62％を占める主力商材になっている。「Apparel」（アパレル）は94億2,600万米ドル（約9,991億5,600万円、同）、1.2％増と堅調だった（表2を参照）。

地域別の売上高では、主力の「North America」（北米）が117億9,500万米ドル（約1兆2,502億7,000万円、同）、3.7％減と伸び悩んだが、利益面ではEBIT（税引前利払前利益）が32億9,500万米ドル（約3,492億7,000万円、同）、13.2％増と回復している。好調だったのは「EMEA」と「Greater China」。それぞれ増収増益を達成した。「日本」を含む「Asia Pacific & Latin America」（アジア・太平洋、ラテンアメリカ）は苦戦した（表2を参照）。