美津濃、2020年3月期 連結決算
暖冬やコロナウイルスが影響、減収減益に
update: 2020/05/11
美津濃(ミズノ)の2020年3月期(2019年度)の連結決算は、暖冬や新型コロナウイルスの影響で減収減益に至った。懸案だった米州や欧州ビジネスでは、ゴルフ用品やランニングシューズが健闘したこともあり、黒字を確保した。
欧米市場ではゴルフ、ランニングシューズが健闘
連結売上高は1,697億4,200万円(4.7%減)。暖冬による秋冬物ウエアの不振、新型コロナウイルスの影響で店頭販売が減ったことから、減収に至った。販管費率は前年並みだったが、売上高総利益率(粗利率)が40.7%(0.6ポイント減)と低下したこともあり、営業利益が62億6,300万円(17.8%減)の減益となった(表1を参照)。
地域別の売上高では、主力の「日本」が1,180億円(5.2%減)、営業利益40億円(31.0%減)と伸び悩んだ。一方で、ワーキングビジネスやスポーツ施設サービス事業は健闘した。懸案だった「米州」は着実に改善が進んでいる。売上高は194億円(7.8%増)、営業利益は8億円(300.0%増)と収益性が向上している。ゴルフ用品やランニングシューズが好調だった。
「欧州」は売上高152億円(0.7%増)と微増収だった。インドアシューズ、ゴルフクラブが好調だった。また、ランニングシューズが復調傾向にあるという。営業利益は3億円と前年並みだった。「アジア・オセアニア」は売上高172億円(16.1%減)、営業利益11億円(8.3%減)と苦戦した。韓国市場が不買運動のあおりを受け、伸び悩んだ。
通期の業績見通しは、新型コロナウイルスの影響を精査している途上であるため、目標数値は「未定」にしている。