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スポーツ上場6社、2020年3月期 第1四半期まとめ
収益性に格差が表れる

update: 2019/08/20

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スポーツ上場6社、2020年3月期 第1四半期 財務数値一覧(表1)

スポーツ上場6社、2020年3月期 第1四半期
財務数値一覧(表1)

スポーツ上場6社(美津濃、デサント、ゴールドウイン、ヨネックス、ゼット、グローブライド、順不同)の2020年3月期第1四半期(4-6月)が出揃った。増収を達成した企業が過半数を超えたが、収益性に格差が表れた。

ミズノ、事業構造改革が進展

対象にしたのは、美津濃(ミズノ)、デサント、ゴールドウイン、ヨネックス、ゼット、グローブライドの6社(順不同)。いずれも決算期は3月期で、第1四半期(4-6月)の3カ月間が対象だ。

ミズノは、日本市場やアジア市場が苦戦して減収したが、事業構造改革が進んだ効果で、米州と中国のビジネスが改善。増益を達成した。地域別では、「日本」が284億円(2.4%減)と減収。施設受託業務や体育機器の販売は好調だったが、スポーツ用品が苦戦した。「米州」は、ゴルフ用品の販売が好調に推移し、57億円(11.8%増)と2ケタの増収。「欧州」は37億円(2.6%減)の減収。「アジア・オセアニア」は44億円(6.4%減)だった。リテイル事業を中心に縮小したChina市場の影響が大きかった。

プロダクト(商品)別の売上高では、主力の「フットウエア」が121億円(1.6%減)、「アパレル」が129億円(3.0%減)と伸び悩んだ。「イクイップメント」は100億円(2.0%減)だった。「サービス/その他」は71億円(2.9%増)と堅調な推移だった。

デサントは、日本のビジネスが苦戦したほか、為替のマイナス影響もあり、減収。販管費の増加、為替の影響などにより、減益に至った。デサントコリアは堅調な推移だった。地域別では、「日本」が103億円(8.0%減)と減収。主力の「デサント」ブランドは堅調だったが、他のブランドが伸び悩んだ。「韓国」は166億円(1.2%増)と堅調な推移で、為替の影響を除くと、主力の「デサント」「ルコックスポルティフ」ともに増収だった。China単体では、「デサント」ブランドを中心に増収を達成した。

ブランド別では、主力の「デサント」が127億円(1.6%減)とやや減収。Chinaの現地向けの商品企画が増えたことによる輸出減(2.3億円減)や、為替の影響(1.8億円減)がマイナスに働いた。こうした要因を除くと増収だった。「ルコックスポルティフ」は売上高82億円(2.4%減)。「マンシングウェア」は同23億円(14.8%減)の減収。「アリーナ」は同19億円(13.6%減)だった。「アンブロ」が同15億円(7.1%増)と健闘した。