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エスエスケイ、2018年7月期(非上場)
卸ビジネスが苦戦、減収減益に

update: 2018/10/19

エスエスケイ、2018年7月期 財務数値一覧(表1)

エスエスケイ、2018年7月期
財務数値一覧(表1)

スポーツ卸のエスエスケイ(大阪)の2018年7月期(非上場。17年7月21日-18年7月20日)は、外資系ブランドや地方の卸ビジネス、ウエルネス分野が苦戦した影響で減収となった。利益面では、減収や経費増の影響で減益に至った。部門別では、「野球」が増収を達成した。

「野球」カテゴリーが健闘

非上場のため、貸借対照表は開示していない。そのため、財務数値一覧も損益計算書主体の表記になっている。売上高は523億6,500万円(2.7%減)。卸ビジネスにおいて、ナイキ、アディダス、プーマ、ニューバランスの4つの外資ブランドが苦戦したこと、地方の卸ビジネスが低調だったこと、「ウエルネス&アウトドア」において新製品などが不足し減収したことが影響した。

利益面では、売り上げの減収および投資など経費の増加が影響し、営業利益が10億3,700万円(13.7%減)と減益となった。経常利益、当期利益も減益に至った。売上高総利益率(粗利率)は18.7%(0.3ポイント増)と微増、販管費率は16.8%(0.6ポイント増)だった(表1を参照)。

エスエスケイ、2018年7月期 部門別売上高(表2)

エスエスケイ、2018年7月期
部門別売上高(表2)

部門別では、「エスエスケイ」ブランドを主体とする「野球」が売上高49億4,600万円(5.5%増)と健闘した。そのほかの競技──サッカー、ラケットスポーツ、スクールスポーツは減収に至った。「アスレティックスポーツ」全体では、171億9,000万円(1.4%減)で減収だった(表2を参照)。

「ライフスタイルスポーツ」部門は、売上高351億7,500万円(3.3%減)と減収した。主力の「フットウェア」(スポーツシューズ)は194億5,900万円(0.5%減)とほぼ前年並みだったが、「ウェルネス&アウトドア」が32億6,200万円(16.6%減)と2ケタの減収となった。「アパレル」は104億6,300万円(1.1%減)と伸び悩んだ(表1を参照)。

今期(2019年7月期)は、売上高533億円(1.8%増)、営業利益9億円(13.2%減)、経常利益11億6,000万円(10.9%減)、当期利益7億5,000万円(10.4%減)の計画。営業利益の減少は、物流費やデジタルへの投資によるものだ。