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主要上場スポーツ4社、2018年12月期 第2四半期まとめ
各社間で明暗分かれる

update: 2018/09/03

主要上場スポーツ4社、2018年12月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

主要上場スポーツ4社、2018年12月期
第2四半期 財務数値一覧(表1)

主要上場スポーツ4社(アディダス、プーマ、アンダーアーマー、アシックス)の2018年12月期第2四半期(1-6月)は、各企業間の業績で明暗が分かれた。アディダス、プーマが主力部門で収益を伸ばした。アンダーアーマーは北米の損失が大きく影響した。アシックスは直営店の関連費用の増加などで減益となった。

アディダス、プーマが健闘見せる

対象としたのはアディダス、プーマ、アンダーアーマー、アシックスの14社。いずれも2018年12月期を年度末にする。第2四半期(1-6月)の上半期の業績を比較した。国際会計基準を採用しているのがアディダスとプーマ。アンダーアーマーは米国基準、アシックスは日本基準である。

主要上場スポーツ4社、2018年12月期 第2四半期 セグメント別売上高(表2)

主要上場スポーツ4社、2018年12月期
第2四半期 セグメント別売上高(表2)

アディダスは、売上規模の大きい西欧・北米・アジア太平洋地域が好調に推移し、収益性の向上に大きく貢献した。連結売上高は108億900万ユーロ(約1兆3,943億6,100万円、1ユーロ=129円で換算)、3.1%増。営業利益は13億3,800万ユーロ(約1,726億200万円、同)、17.1%増と2ケタの増収だった。

プーマは主力の欧州・中東・アフリカ、米州共に好調な推移だった。アジア太平洋も2ケタの増収を達成した。連結売上高は21億8,000万ユーロ(約2,812億2,000万円、1ユーロ=129円で換算)、10.5%増。営業利益(EBIT)も1億6,900万ユーロ(約218億100万円、同)、37.4%増と健闘した。商品別では、フットウエアがけん引役となった(表2を参照)。

アンダーアーマーは増収を達成したものの、北米の損失及び「Restructuring and impairment charges」(リストラおよび減損の費用)1億1,600万米ドル(約127億6,00万円、同)が足を引っ張った。連結売上高は23億6,000万米ドル(約2,596億円、1米ドル=110円で換算)、6.7%増。営業損失が1億3,300万米ドル(約146億3,000万円、同)。税引前損失の額が1億5,500万米ドル(約170億5,000万円、同)と前年同期比よりも増加した。

アシックスは日本、米州が苦戦した。連結売上高は1,927億円(5.4%減)の減収。営業利益は84億円(47.2%減)と2ケタの減益だった。「オニツカタイガー」のシューズが売上高210億円(30.9%増)と健闘した。中期経営計画「ASICS Growth Plan(AGP)2020」の数値目標を達成するため、新たに「アクションプラン」を策定。オニツカタイガー、北米市場、コアパフォーマンススポーツ=競技性の高い分野においてテニスシューズやバレーボールシューズ、サッカーシューズやバスケットボールシューズを強化する。